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LOVE 13

2009/03/31 Tue 23:25

LOVEお待たせしました。

いや、待ってねーよって声が聞こえる気がしますが。

そんなことおっしゃらずにv

前回までとは違う展開になってるかもしれませんよv

できほやLOVE13
下記よりどうぞvv




LOVE 13


敦賀さんと所謂お付き合いというものが始まって。
変わったのはメールと電話の回数が以前よりも増えたこと。
敦賀さんは『おはよう』と『おやすみ』のメールを毎日欠かさずにくれる。
忙しい人なのに、私と連絡をいつでもとろうとしてくれる。
だから私も返信する。
『おはよう』と『おやすみ』を。

それから変わったこと。
二人で過ごす時間が少しだけ増えた。
敦賀さんも私にも仕事があるから、二人で過ごすといっても、以前よりほんの少しだけ。
夕食を敦賀さんの家で作って、食べて、一緒にお片づけしてソファでまったり。
二人で過ごすときは大体このパターン。


「敦賀さん。今日は何を食べたいですか?」
「君の食べたいものでいいよ」
「・・・それってただ考えるのが面倒なだけじゃないんですか?」
「違うよ。君が食べたいものを俺も食べたいだけ」
「・・・それ・・・ヘリクツって言うんですよ」
「そうだっけ。知らなかったなー」
「・・・・・・棒読みで明らかな嘘言わないでください」
「君の料理は何でもおいしいからね」
とりあえずお野菜たっぷりのメニューを考えて、敦賀さんの家にはほとんどない食材を買い込む。
夕食を作り、チンして食べれるものをいくつか作る。
来るたびにその食料はなくなっているから、きちんと食べてくれているようだ。
どんな顔をしてチンしているのか、考えるだけで嬉しくなる。

「なに?なんだか嬉しそうだね」
「へへ。敦賀さんがちゃんと食べてくれているのが嬉しくって」
「君が作ってくれたものを食べないなんてもったいないよ」
ちゅ、とおでこに軽いキス。
そのあとにそっとほっぺを撫でてくれる。
それがとてもくすぐったくて・・・

やっぱり敦賀さんはステキな人だと・・・思う。
こんな人がどうして私なんか好きになったんだろう。
敦賀さんの周りには綺麗な女優さんやモデルさんがいっぱいなのに・・・。

「最上さん。こっち来てゆっくりしよう?」
食後、大きなソファに二人で掛けて敦賀さんが入れてくれた紅茶を飲みながら、ゆっくりと過ごす。
「あれ?これ・・・以前言ってたCM?」
そう言われてテレビを見ると、私が出演したCMだった。
「・・・・もう流れてるんですね・・・」
「カレーのCMなんだ」
「・・・いい・・・CMでしょう?」
CMの中の私はお父さんとお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、妹と弟のためにカレーを作る。
おねえちゃんのカレーは世界でいちばんだね。
そんなことを言われながら、家族のためにおいしいカレーを作る。
とても嬉しそうに、家族のためを思って・・・・

「いいと思って言ってるカオじゃありませんよ?最上さん?」
「え・・・?」
「俺も君が言ってたようにあったかいCMだと思うよ?なのにどうして君はそんなカオをする?」
「・・・そんな・・・?」
「あったかいなんて・・・ほんとうは思ってないんじゃないか?」
「・・・・・・そんなこと・・・ありませんよ?」
「そう?」
「そうですよ」
そこまで言うと敦賀さんは何も言わなかった。
そのかわりに頭をぐりぐりと少し乱暴に撫でてきた。
「ちょっ・・・何するんですかっ」
「いや?何でもないよ」
「なんでもないならやめてくださいっ。ボサボサになったじゃないですかっ」
「あはは」
「あははじゃないですよ!!」


敦賀さんの言うとおり、あったかいなんて思ってない。
思えない。
これは作り物で・・・実際にこんな家族なんていない。
私の中には存在しない。
だから・・・何度も取り直した。
チェックのモニターを見るたびに違和感だけが募った。
何度も監督と共演者の方にお願いをして出来上がったものがこれだった。
これは夢の世界だって自分に何度も言い聞かせて、
私はこんなに幸せなんだと暗示をかけて。
そして・・・OKが出た後の・・・・・虚無感。
一気に冷えていく自分の感情。
こんな気持ちをどうにかしたくて、あの日敦賀さんを誘った。
敦賀さんの顔を見たくて、声を聞きたくて・・・
敦賀さんの持っている空気の中に入りたかった。


「最上さん?」
「え・・・」
呼ばれて敦賀さんを見たら、なぜか敦賀さんが私の顔を覗き込んでいた。
「?どうしたんですか?」
「それはこっちのセリフ。ぼうっとしてたよ?」
「そ・・・ですか・・・?」
「うん」
心配をかけてしまったのだろうか?
敦賀さんが頭を乱暴に撫でるからくらっとしちゃったんですよなんてごまかして
ボサボサになった頭を手で元に戻しながら、少しだけ敦賀さんから離れようとしたら、敦賀さんの腕が私の腰に巻きついた。

「え・・・?」
「どこ行くの?」
敦賀さんの顔はついさっきまで穏やかに笑っていた顔ではなくて、どこか・・・淋しそうな・・・
「どこ・・・って・・・どこにも行きませんよ・・・?」
「そう・・・」
敦賀さんはぽつりと小さく言うとまるで安心したかのように私をその広い胸に抱きしめた。
「・・・敦賀さん・・・?」
「ん・・・ごめん・・・」
少しずつこめられる力。
敦賀さんの腕の中はあったかくて・・・心地よい香りがして・・・安心する。
ずっとずっとこのまま抱きしめられていたい。

「最上さん・・・好きだよ」
耳元で言われた言葉に、胸の奥がぎゅっと締め付けられる。
敦賀さんの大きなからだに包まれる自分のからだを少しだけ愛しく思える。
私も・・・あなたが好きです。
あの日以来私はその言葉を口にすることができないけど、
そんな想いを込めて、敦賀さんの広い背中に腕を回した。
敦賀さんの胸に耳を当てると、トクントクンて心臓の音が聞こえた。



♪~
突然鳴り出した携帯電話の着信音。
音楽から自分のマネージャーからだとわかる。
敦賀さんが抱きしめる腕を解いてくれて、少し淋しさを感じながらバッグの中から携帯電話を取り出した。
「もしもし?」
『もしもし、京子。明日の入り時間のことなんだけど、先方の都合で少し遅くなったの。朝の11時にAスタに入ればいいから。私明日は迎えに行けないけど大丈夫?』
「はい。だいじょうぶですよ」
『じゃあ、明日は現場で。ゆっくり休んでね。おやすみなさい』
「おやすみなさい」
ピ、と終話ボタンを押し、携帯を閉じる。その際、いつのまにか終電の時間に近づいていることに気づいた。
「マネージャーさんから?」
「はい。敦賀さん。私そろそろ・・・」
「マネージャーさん、なんて?」
「え?ああ、明日少しゆっくりでよくなったってだけです」
「そう」
「はい。敦賀さん。わたしそろそろ帰ります。今なら終電に間に合いますし」
「待って」
帰ろうと立ち上がった瞬間、腕を掴まれた。
「?どうしたんですか?」
「・・・最上さん」
「はい?」
「・・・・・・・・・」
「・・・・敦賀さん・・・?」

何も言わない敦賀さんの顔を覗き込むと、敦賀さんと目が合った。
見つめられると、その瞳に吸い込まれてそらせなくなる。
「もう少し・・・一緒にいたい・・・」
「え・・・・」
えと・・・今・・・?
「まだ、君と一緒にいたいんだ」
「敦賀さ・・・」

握られた腕が、熱くてたまらない。
これ以上は聞いてはいけないと私の中の私が叫ぶ。

「泊まって行って欲しい・・・。今日は俺と一緒にいてくれないか?」




今は全てを後悔している。
どうして私だったのだろう。
私はやっぱり夢を見ていた。

私の人生で、最高の夢だった。

そして・・・・終わらない夢は・・・・・ない。



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