スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告

幸せのカタチ 3

2009/01/21 Wed 10:57

暗い暗い闇が迫ってくる


幸せのカタチ 3


聞き間違いかと思った。
そう、思いたかった。

「なっ…何言ってるんだよ蓮?」
「何って…その子社さんの知り合いですか?」

でも明らかに不審そうに私を見る目は、確かに私を知らないと言っている目で…

「あ…あの…」
何を言えばいい…?
何でこんなことになってるの…?
これは…夢…?
「蓮!何を言ってるんだよ!キョーコちゃんだろ!お前の愛しの!!散々心配かけといてそんな冗談悪趣味だぞ!」
社さんの言葉で更に怪訝そうな顔をして私を見つめた。
「社さんこそ何の冗談ですか?オレとその子が何だっていうんです?愛しのって一体何のことですか」
あ…知ってる。
私この表情知ってる。
初めてこの人に会ったとき、ショータローへの復讐の話をしたときのかお…

見たくない!!
ここを離れなければ!
壊れる。
これ以上この人のこんな表情見ていたら私はきっと壊れてしまう。
息が苦しい。息ができない…っ
「っやし…ろさ…っ…私…帰りますね…」
「えっキョーコちゃん!?」
ドアまで急いで向かい、開ける。

笑え。
笑え笑え笑え!!
「敦賀さん。元気そうでよかったです。一日も早く良くなってくださいね。ファンとして応援してます。」
パタンと静かにドアを閉めた。
さすが私。
ちゃんと笑えたよね。
このままの顔で家まで帰ろう。
大丈夫よ。なんてことない。こんなことどうってことない。
「キョーコちゃん!待って!!」
社さんの声がする。
「キョーコちゃん!」
だめなんです。待てません。このまま行かせてください。
「キョーコちゃん!!」
グッと肩を掴まれて、その反動で振り向かされた。
「……キョーコちゃん…」
ほら…だからそのまま…
「や…しろさ…。」
涙が止まらない。
泣きたくなんかなかった。
だって全て現実だよってそう言われているようで。
「大丈夫だよ。キョーコちゃん。きっと事故で記憶が一時的に混乱してるだけだって。あんなにもキョーコちゃんを愛してるのに忘れるはずないよ。」
ぽんぽんと泣く私の背をさすってくれた。
その言葉だけがその時の私を支えてくれた。


――――だけど、私たちの想いは叶わなかった―――


幸せのカタチ | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。