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これから、ここから 2

2011/05/14 Sat 19:26

何度も書き直した第2話。
楽しんでいただけたら幸いですv


では、つづきよりどうぞ(*^-^*)





これから、ここから 2




ピピピピピピピピ・・・・・・
カチ。

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・

「眠れなかった・・・・・」


目覚まし時計は朝7時を告げていて、当然のようにカーテンの隙間から朝陽が射し込んでいる。

―――最上キョーコさん、俺と結婚してください。
―――君のことが好きなんだ。
―――俺の家族になって欲しい。

昨日の夜、敦賀さんに告げられたこと。

・・・・・・・敦賀さんが・・・・・私に・・・・?

「・・・・・・・・・・・・・・な、わけないよね」

眠れなかったんじゃなくて夢の内容で疲れただけかも。
夢を見たってことは浅い眠りだったってことよね。
だって敦賀さんが私に・・・なんてありえない。
うん、ありえなさすぎる。
大体、敦賀さんと私って付き合ってもいないし、向こうにとって私はただの後輩でしかないはずだし。
とりあえず嫌われてはいないとは思うけど、でも・・・私相手に結婚を申し込むなんて・・・
「ありえなさ過ぎて、こんな夢に出させてすみませんって感じだわ・・・」

それに・・・。

―――久遠って呼んでくれる?

だなんて・・・。

「クオンって先生の息子さんの名前じゃないの・・・。まあ敦賀さんの名前は芸名だって言ってたけど、同じ名前だなんてそんな偶然・・・・」

うん、夢だ!夢!!
きっと私の願望が夢になっただけよ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
って!!
願望って何よ!
そんな大層な願望なんて持ってないわよ!
身の程はわきまえてるんだから!私は!!!

「・・・・・なんだか、朝から疲れたわ・・・」

これから仕事だというのに・・・。
「はやく仕度しないと・・・・。無遅刻キングの前で遅刻なんてしたらどんな嫌味な攻撃をされるか・・・」
・・・・・・なんでこんな夢を見た日に敦賀さんと仕事・・・。
「もういっそ謝ろうかしら・・・。夢とはいえ、私なんかにプロポーズさせてすみませんでしたって・・・」
・・・なんてそんなことしたらただの馬鹿よね・・・。

笑うしかないわ・・・フフフ・・・

まずは顔を洗って朝食を・・・と思っていたら、ピンポーンとインターホンが聞こえた。
・・・誰だろう?こんな朝早くに。
19歳、高校を卒業したと同時にだるま屋を出て一人暮らしを始めた私の家には親友のモー子さんや雨宮さん、時々だるま屋の女将さんも来てくれる。
こんな朝早くってことは、もしかして!!
「はい!モー子さ・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・え・・・・・?

インターホンのモニターに写っていたのは、いつも麗しい私の親友(はぁと)モー子さん!
・・・・・・・・・・ではなくて・・・・

『おはよう。キョーコ。開けてもらってもいいかな?』
それは夢の中にまで出演いただいた先輩俳優・・・敦賀蓮様(思わず様付け)。
しかもなぜ夢の中と同じようにキョーコ呼び!?

「もしかしてまだ夢の中なのかしら・・・」
腕をつねってみると痛みがちゃんとあるんだけど・・・。

夢の中とはいえ、大先輩をお待たせするのもどうかと思い、セキュリティロックをはずしてマンションの中に先輩を通した。
まもなくしてドアのインターホンが鳴る。
ガチャリと開けると、インターホンのモニターに写った人物と同じ顔・・・・・・・いや、それよりも神々しいほどの麗しいお顔が目の前に居た・・・・。

「おはよう、キョーコ」
「おは・・・よう・・・ございます・・・」
「君のその格好を見れるのも、俺の特権かな?」
「え・・・?」
格好・・・・・・?
って!!!!私!!!!!
自分の格好を見下ろすと、私ってばパジャマのままで!
「す!すみません!!すぐに着替えてきますので!いいいい1分だけお待ちください~!上がってリビングでお待ちくださいね!・・・・・・・・って、え?」
着替えのために寝室に行こうとしたけれど、私の身体はがっちりと何かに押さえ込まれて動かなかった。
「あ・・・あの・・・敦賀さん・・・?」
「ん?」
「えっと・・・何をしていらっしゃるんですか?」
「君を抱きしめてる」
「いや、あの・・・」
抱きしめてるって!そんなことはわかりますけど!!
だからどうしてあなたが私を抱きしめる必要があるんですか!?
夢とはいえ敦賀さんにこんなことをされると、まるでバカ女のようにドキドキしてしまうんですけど!!
だって敦賀さんってばあったかいし、相変わらずいいにおいするし安心するし!!
「き、着替えてきますので、ははは離していただいてもよろしいでしょうかっ」
「嫌だ」
「!いいいい嫌だと言われましても!そっそれじゃあ困るんです!私は一刻もこの夢から抜け出してですね!し、ししし仕事に向かわなければならないので!」
そうよ!急いで目覚めなければ現実の無遅刻キングにキュラキュラとした笑顔でチクチクとお小言を言われるに違いないわ!
それだけは避けなければ!!

「・・・・・・・夢・・・?」
がちっと後ろから抱きしめられたまま、耳元で敦賀さん(夢)の声が響いた。
それは少し冷気を帯びたような声色で・・・。
あ・・・私・・・夢でまで敦賀さんのことを怒らせてしまったのかしら・・・?

「あ・・・あの・・・、敦賀さん・・・?」

後ろを振り向いて敦賀さんの顔を見たいけれど、なんせ敦賀さんの腕が私の胸と腰にまわされてがっちりとホールドされているから振り向くにも振り向けない。
ただ、わかるのは敦賀さんの怒りのオーラ。

「キョーコ?」
「は、はい」
「もしかして昨日のこと、夢の中のできごととか思っている?」
「き、昨日のことと申しますと・・・?」
うう・・・夢の中のくせに、なんとリアルな怒りの波動・・・。

こ わ い ん で す け ど ! 敦 賀 さ ん ! ! !

「プロポーズ、俺本気だって言ったよね?」
「!」
「君のことだから、一晩たったら夢だと思うかもしれないと思ってここに来てみたけど。来てよかったよ。昨日ここまで送ってきたときもなんだかぼんやりしていたからね」
「あ、あの・・・!」
「現実だってこと、たっぷりと教えてあげるからね?・・・って、ああそうか・・・。昨日は1回しかしてないもんね?」
「は・・・?」
一回・・・って何が!?
「役者の法則。だから夢って思ったんだ?」
「へ!?」
やややややや役者の法則ってもしや!?
「俺が君を愛してるってちゃんとわかってね?」
「えっと敦賀さ・・・んん!」
綺麗な顔が近づいて、止めるまもなく私の唇は柔らかいものに塞がれた。

「んん・・・んふっ・・・」
息ができなくて苦しくて、酸素をどうにか取り込もうと口を開けたら、そこに入ってきた何かに口の中を貪られる。
自分じゃどうにもできなくて、響く水音が卑猥な感じがして恥ずかしくて。
敦賀さんの服をぎゅっと握り締めた。
酸素の回らない頭は靄がかかたように白くかすむ。

「んはっ」
唇が離れたときには、身体に力が入らなくてそのまま敦賀さんにもたれかかってしまった。
後ろから抱きしめられていたはずの私の身体は、いつのまにか正面から抱きしめられていた。

「わかった?俺の本気」
抱きしめられたまま聞こえた声は耳のそばで放たれたもので、身体がゾクゾクとする。
恥ずかしくて顔があげられない。
敦賀さんの胸に顔を埋めたままこコクリと頷いた。
ぎゅっと強く抱きしめられた腕の中で、ドクドクと力強く響く敦賀さんの心臓の音を間近に聞きながら妙に安心している自分に気づいた。

「好きだよ」
「・・・はい」
「このまま押し倒したいくらい」
「えええ!?」
「君のパジャマ姿はかわいいし、こうやって抱きしめさせてくれてるし」
「いやっあの!」
パジャマだったことを今さらながらに思い出した。
っていうか!押し倒したいって何!?
敦賀さんから離れようと必死に動くけどがっちり抱きしめられた身体はもごもごと動く程度に留まった。
そこに敦賀さんがクスっと笑う声が聞こえた。
「今は我慢するよ。これから仕事に行かないといけないしね」
ポンポン、と背中を撫でられる。
それがすごく優しくて、胸が切なくなった。

こんな気持ちにさせてくれる存在を私はこの人以外に知らない。

なんだかとても嬉しくて、たまらなくて。

背中を撫でてくれる敦賀さんの背中に、私も腕を回した。


つづく







つづきまっす!!
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