スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告

これから、ここから 1

2011/05/01 Sun 23:24



優しい時間をUPしようと思ったけど暗い話だからなかなか書けないヤー!と開き直り。

見切り発車ではございますが、違う話に手を出してみた。あははは(乾いた笑い←)

さて、GWというべく予定のない4連休がまさに今日終わりました。

世間はまだまだGWだというのにね。
おかしいわ。

明日からまた仕事です!

とりあえず見切り発車よろしくな『これから、ここから』スタートです。

(気長にお付き合いください←もう亀更新宣言かorz)





「最上キョーコさん」
「はい?」
「そろそろ俺と結婚しませんか?」
「・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・はい?」



これから、ここから 1



にこにこにこにこ。
そんな音が聞こえてきそうなほど満面の笑みで私を見ていらっしゃるのは。
「えっと・・・敦賀さん・・・・?」
「はい?」
「わ、ワタクシ・・・なんだか空耳が聞こえてくるほど疲れているみたいなので、今日はこれにて・・・」
「じゃあ泊まっていけばいいよ。それか、いっそここに住むのもいいね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・・・」

・・・・だめだ。変なことばかり聞こえてくる。
最近はありがたいことに仕事も増えてきたし・・・だから疲れがたまっているのだろう。
こんな日はゆっくりお風呂に浸かって早めに休むに限る。
やっぱり今日はもうお暇しよう。

「敦賀さん、やっぱり今日は帰りますね」
ソファの横に置いておいたバックを取ろうと立ち上がると、くんと引っ張られる感覚。
敦賀さんが私の左腕を掴んでいた。
「答えは?」
「え?」
振り返ってソファに座っている敦賀さんを見ると、まっすぐに真剣な目で私を見上げていた。

「さっきの、プロポーズの返事は?まだ聞いてないよ?」
真剣な顔で、その端正な口から出てきたのはそんな言葉。

・・・・・・・・・・。
これは・・・どう反応したらいいんだろうか・・・。

あ・・・そうか・・・、わかった。

「敦賀さん、あなた疲れてるんですね?」
「疲れてないよ?」
きょとんとした顔で敦賀さんは私を見た。
自分が疲れていることを認識していないほど疲れているのね・・・。
ますます私がここに居ては敦賀さんの身体に響いてしまう。
早く休んでもらわないと!
「いいえ!敦賀さんは疲れているんです!食事も終わりましたし、はやくシャワーに・・・いえ、こんな時はちゃんと湯船に浸かって全身をほぐしてください。そして早めに寝てくださいね!それでは私はこれで帰りますので!」
「本当に疲れてないんだけど?むしろ今日、君に会えて君の手料理も食べることができたからいつもよりも元気なくらいなんだけど?」
あ・・・また満面の笑顔・・・。
フェミニストというか・・・そこまで自分に嘘を使わなくてもいいのに・・・。
はあ・・・とため息が出る。

「後輩の私に先輩のあなたがそこまで気を使ってくださる必要はないんです!」
「気なんて使ってないよ」
「もう!いい加減にしてくださいね!私には本当のこと言ってくださいってば!」
「本当のことを言ってるつもりだけど?」
「・・・・・・・・」

ダメだ・・・。
私がここに居る限りこの先輩は休むことをしないだろう。

「もう帰りますからね!ちゃんと電車もありますから送っていただかなくても結構です。だから敦賀さんは私が玄関を出たと同時にお風呂に入ってください。いいですね?」
「嫌だ」
「・・・・お風呂に入らないで休むつもりですか?」
「違う。そこじゃないよ」
「は?」
「ああ、一緒に入る?」
「は??」

もう敦賀さんが何を言っているのかさっぱりわからない・・・。
冗談で言っているんだろうってことはもちろんわかっているんだけど・・・。

一向に私の腕を離そうとしない敦賀さん。
もしかして、誰かにそばにいてほしい・・・とか・・・?

私はもう一度ソファに、敦賀さんの隣に座ることにした。

「・・・どうしたんですか?」
この人に・・・何があったんだろう?
あんな変なことを私に言うなんて・・・。

「・・・そんなに俺、疲れているように見える?」
敦賀さんがクスリと笑った。
「・・・見えは・・・しませんけど・・・。でも変なことは言ってますよ?きっと疲れている証拠です」
「変なこと?プロポーズのこと?」
「・・・わかってるじゃないですか」
「変なことじゃなくて、それは俺の本気なんだけど?」

・・・まだ言いますか・・・。

「だからですね?」
「本気だよ」
「・・・・」
私がくどくどと説明をしようとすると、それをさえぎるように敦賀さんがかぶせてきた。
一体何が本気だというんだろう。

「もう一度言うよ?俺とそろそろ結婚しませんか?」
「・・・・・・・・・・・・」

・・・・・本当にだめだ・・・・、結婚とか聞こえる。

「・・・敦賀さん、ご自分がおっしゃったこと、ちゃんとわかっています?」
「もちろんちゃんと理解しているよ?」
「じゃあ私の耳がおかしいんですかね?」
「君にはどう聞こえたの?」
「それは、けっ・・・・」
ちょっとまって!私!!!!
敦賀さん相手に一体何を言うつもり!?
ケッコンシマセンカって聞こえました、なんてそんなこと言えるわけないじゃない!
それってまるで私が敦賀さんと結婚したいって願望を持っているとしか思えないじゃないの!!!
大体敦賀さんが私なんかにそんなことを言うわけないし!
うん、そうよ!
結婚しませんか?じゃなくて・・・けっこ・・・血痕とか、結構とか決行とか・・・・えっと・・・・えっと・・・他には・・・・。

「Would you marry me?」

「・・・・・・・え・・・?」

「俺のプロポーズの言葉を聞き間違いだと思っているみたいだからね」
「つるが・・・さん・・・?」

さっきまで自分が何を考えていたのかさえ忘れてしまった。
まっすぐに私を見つめる強い瞳。

敦賀さんは掴んでいた私の左腕から手を離し、そっと私の両手を握った。
まるで大切なものを扱うかのように、優しく包み込む。

「あ・・・の・・・?」

「最上キョーコさん」
「・・・・はい・・・」
「俺と結婚してください」
「・・・・・・」
「俺のお嫁さんになってください」
「あ・・・」
「俺の家族になって欲しい」

・・・・・・・・・真剣な・・・・表情。

これは・・・演技なんだろうか?
敦賀さんは演技でも自分を好きにさせることができる人。

真剣な顔をして私相手にこんな演技をして・・・一体何のメリットがあるんだろう?

このひとには、他に好きな人がいるはずなのに・・・。

「・・・私は、どう答えたらいいんですか?」
「できれば・・・YESと・・・言ってほしい」

他に好きな人がいるくせに・・・こんなふうに思わせぶりなことをする。

―――私じゃないと誤解されてしまいますよ?
―――私じゃないと、演技だって・・・気づかずに・・・

あなたが私を好きだと・・・思ってしまいますよ・・・?

「・・・君のことが、好きなんだ」
「敦賀さん・・・」
「君がどんどん綺麗になっていくのをそばで見ていて・・・君が他の男に言い寄られているのを見て・・・もう我慢できなくなった」
敦賀さんが私の両手を、自分の口元に持っていく。
ちゅ、と私の手に与えられる感触。
なんだかそれは、何か神聖な儀式のように思えた。

「・・・これは演技ではないのですか?」
「言っただろう?俺は本気だよ」
「本気・・・?」
「本気で君を愛している」
「あ・・・い・・・?」

じゃあ、敦賀さんの好きな人は・・・あのときに好きだった女性のことはもう諦めたのですか?

「私は、私みたいな子供は・・・恋愛対象外なのではないんですか?」
「君を子供だなんて思ったことは一度もなかったよ」
「・・・うそつきですね」
「嘘じゃない。俺はずっと君のことが好きだったんだから」
「・・・・・・」
うそつき、もう一度そう言いたかったけど、なぜか私の胸はいっぱいで・・・言葉にならなかった。
これまで感じたことのない感情でいっぱいで、これは一体なんていうんだろう?

「敦賀さん、ちゃんとわかっています?」
「ん?」
「私達、恋人ではありませんよ?」
「うん、そうだね」
「そろそろっていうのは・・・おかしくないですか?」
「おかしいかな?」
「おかしいです。まずは恋人になって・・・うまくいけば結婚、じゃないでしょうか」

そう、私たちの間に今まで恋愛ごとの話なんか一度も出てこなかった。
だからずっと私たちは先輩と後輩の仲で。
私は未だにラブミー部員から抜け出せないでいて・・・。
今日だって相変わらず食事に無頓着な先輩俳優に食事をさせるためにここに来た。
なのに突然言われた言葉は、求婚を意味するもので・・・。

「君と出逢って・・・もう4年だね」
「そう、ですね。私も20歳になりましたから、もう4年になりますね」
「君に4年片想いしたよ」
「・・・・・え・・・?」
「もう限界。そろそろ、俺のものになって?」
ちゅ、ともう一度手に落とされた口付け。
「ここに、俺からのリングをはめて?」
ちゅ、と今度は左手の薬指に口付けられた。

ちょっと待って・・・・?
今このひと・・・4年って言った・・・?
じゃ、じゃあ・・・敦賀さんがあの時言っていた想い人ってもしかして・・・?

「あっ・・・あの!敦賀さん」
「ん?」
「私のことっ・・・あの・・・好きだったんですか!?」
「うん」
「いつからですか!?」
「だから、4年前」
「ど!どうして今まで言わなかったんですか!?」
「君の記憶から抹消されるのは嫌だったからね」
「は?」
どうして告白が抹消になるんだろう??
「愛したくも愛されたくもないラブミー部員の君に告白したところで、うまくいくどころか危険人物として見られるか、ひどくて存在を君の中から抹消されるだろうと思ってね。昔の君は今よりもそれが顕著だったから恐かったんだ。君の中から先輩としても消されてしまうんじゃないかって・・・」
「そんなこと・・・」
「そんなことさえ恐いくらい俺は君が好きなんだよ」
切なそうに、敦賀さんが言う・・・。

ああ、私・・・この人のこんな顔・・・初めて見た・・・。

「君は俺のこと・・・嫌い?」
「嫌いなはず・・・ないじゃないですか」
「じゃあ、好き?」
「・・・・わかりません」
「そうか。・・・じゃあ、俺が将来君じゃない女性と結婚したら・・・君はどう思う?」

突然言われたその未来を想像する。
私ではない、他の女性と結婚して・・・幸せそうな顔をする敦賀さん。

きゅうっと胸が苦しくなった。
そんなのは嫌だって・・・そう思ってしまった。

「俺は、君の将来に君の隣に立っているのが俺じゃないなんて考えられない。そんなことは許せない。・・・・君は?」
「私・・・は・・・・」

私も・・・私じゃない誰かが敦賀さんの隣に居るなんて考えられない。
でも、私がそう言ってもいいんだろうか?
ここは私じゃない誰かとの方が幸せになれますよって言うほうが正解ではないんだろうか。

だって私は誰からも必要とされない子で・・・。

たとえばこのひとと結婚したとして、やっぱり君はいらないよって・・・そう言われるんじゃないだろうか。
敦賀さんは私のことを知らないから・・・。
母親にも愛されなかった子供だということを知らないから・・・。

母に手を振り払われたように、敦賀さんから同じことをされたら私はもう立ち上がれないかもしれない。

そんな未来は嫌だ。

だったらやっぱり・・・。

「泣かないで」
「え?」
突然優しいぬくもりに包まれた。
目の前に居たはずの敦賀さんは居なくて。
でも、確かにある存在に安心した。
「静かに泣かないで?そんな苦しい顔をして泣かないで欲しい」
「泣く・・・?」
「気づかなかった?」
敦賀さんのぬくもりがそっと離れて、次に与えられたのは頬へのぬくもりだった。
きゅっと指で頬を撫でる。
「涙、流してる」
「え・・・」

そこで自分が泣いていることを知った。
「俺のプロポーズは嫌だった?」
嫌なはず・・・ない・・・。
むしろこんな私を好きになってくれて嬉しかった。

「わ・・・私はきっと・・・あなたに好きになってもらえるような人間ではないですよ?」
「でも俺は君以外の女性なんて考えられないんだよ」
「いつか後悔・・・」
「後悔なんてしない」
君のいない未来なんて考えられない。
もう一度暖かいぬくもりに包まれて耳元で敦賀さんの声を聞いた。

「ね、俺と結婚してくれる?」

まずは恋人からですって言いたかったけど、そんな言葉は口から出てこなくて。
気づけばこくりと頷いていた。

「嬉しい。大切にするよ、キョーコ」

次の瞬間、私の唇に優しいキスが降りた。


そして・・・

「これからは久遠って、そう呼んでくれる?」

「・・・・・・・は?」


プロポーズに加え、キスでパニックになっている私にもうひとつ爆弾が落とされた。


つづく





・・・長ぇな・・・1話がよ・・・。(切れなかったんだ!)
というか、完全コメディテイストで行くはずだったのに何このシリアス展開・・・orz
これから、ここから | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。