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・・・短編のはずだったんだけどなあ・・・。
短編ってなんだろう・・・。
うーん。。。

今日から旅行!!!
なので短編UPしてから行こうと思ってたのに、なんだか長くなりすぎて結局終わんなかった!!!
とりあえず前編だけUPします!

続きよりどうぞ~★






「俺は君が好きだよ」

その言葉に浮かれていた。
あのとき私は誓ったはずだったのに。

二度と、恋はしないんだと――――・・・



好き。嫌い、好き。(前編)



「あ、キョーコちゃんだ!」
聞きなれた声に振り向くと、そこには社さんと社さんがマネージメントする敦賀さんがいた。
「こんにちは。敦賀さん。社さん」
「こんにちは最上さん」
「キョーコちゃん、こんにちは。今日の仕事は終わったの?」
「はい。仕事終わったら、椹さんに今後のスケジュールの調整で事務所に寄るように言われて・・・敦賀さんもお仕事終わりですか?」
「うん。社さんが事務所に用があるから送ってきたんだ」
にっこりと話す敦賀さんはいつだって疲れた顔をしない。
どこまでも仕事人間なんだと感じる。
「あ、ねえキョーコちゃん。この後何か用事ある?」
「え?・・・特にはありませんけど・・・?」
私がそう言うと、なぜか社さんはにんまりと口角を挙げて敦賀さんに視線を移した。
敦賀さんはそんな社さんを見ようとはせず、一歩私のほうに足を向けた。

・・・相変わらず背ぇ高いなあ・・・。
なんてぼんやり見上げていると、これまた相変わらず綺麗な顔でにっこりと微笑まれた。
「最上さん」
「はい?」
敦賀さんはいつも私と話すときは少しだけ背中を丸めて、視線を合わせてくれる。
こんな後輩相手にでさえ紳士的態度を怠らない敦賀さんはさすがだ。

「最上さん、この後俺と食事なんてどう?」
「へ?」
「嫌?」
「い、いいい嫌とかそういうわけではなくてですね」
「わけではなく?」
「私なんか誘わなくても他にも素敵な女性が・・・」
「嫌?」
「だ、だからですね・・・あの・・・」
っていうか!!!
近い近い近い近い近いです!!!敦賀さん!!!

うそつきスマイルでぐぐっと顔を近づけてくる敦賀さん。
逃げなくちゃ!!と思った瞬間、私の背中は硬い壁の感触を覚える。
右を見ても左を見ても敦賀さんの腕が壁へと伸び、それはもう檻の中。
!!!いつのまに私こんな状態に!!!

「食事、行ってくれるよね?」
「は・・・・はひ・・・」

「・・・蓮・・・」
「なんですか?社さん」
「・・・見た目が悪いからやめなさい」
「そんなことより社さん。最上さんが食事を快諾してくれたのでこれから2人で行ってきますね」

か、快諾って・・・誰がいつ快諾しましたか!!
今のは脅迫って言うんですよ!!

「じゃ、行こうか。社さん、お疲れ様です」
「ああ。お疲れ。キョーコちゃんもお疲れ様」
「へ?あ、ああ・・・お疲れ様でした!」
いつのまにか手を握られ、私は敦賀さんに引っ張られていた。
「つ、つつつ敦賀さん!」
「ん?」
「てっ手をっ手を離していただけませんか!?」
「どうして?」
きょとんとまるでわけがわからないというような目で敦賀さんは私を見る。
歩く早さを変えることなく。
「どうしてって人目があります!これじゃ誤解されてしまいますよ!!」
「誤解なんてないよ」
「ありますよ!敦賀さんは大スターで目立つんですから!たとえここが事務所内であっても、私のようなペーペーのタレントと手を繋ぐなんてことあってはならないんです!」
「君がペーペー?君はいろんな役を立派にこなす女優じゃないか」
「へ?あ、あの…ありがとうございます」
「どういたしまして」
敦賀さんにそう言ってもらえると自分を認めてもらえたようで、すごく嬉しい。
頬がゆるんで、きっと今の私、とんでもないアホ面しているに違いないわ。
・・・って、イヤイヤイヤ。しっかりするのよ、キョーコ!!
敦賀さんにちょっと誉めてもらったからって、今問題にすべきはそういうことじゃなくって、こんな往来の場所で敦賀さんほどの人が私の手を握っていることが問題であって、だから嬉しいとかそういう感情は・・・いや、嬉しいは嬉しいんだけど・・・

「さあ着いたよ。乗って」
「ほへ!?」
敦賀さんの声にはっと正面を見ると、Welcomeと言わんばかりに敦賀さんの車の助手席が開かれていた。

し・・・しまった・・・。色々考えているうちに往来を手を握られたまま歩いてきてしまったわ・・・。
変に疑われなかったらいいけど・・・。
「最上さん?何を考えてるの?」
「・・・いえ、別に・・・」
考えなければいけないのは私よりむしろあなたのほうなんじゃないですか?敦賀さん。
世間体とか、あなたの人気のすごさとか、イメージとか。
私なんかとスキャンダルになるようなことがあったら、確実にイメージダウンですよ。
女の趣味が悪いとかなんとか言われるのはあなたのほうなんですよ。

「最上さん。何が食べたい?」
「敦賀さんこそ何が食べたいんですか?私を誘ったってことは敦賀さんに食べたいものがあったということでしょう?」
運転する敦賀さんの横顔を見ながら尋ねると、敦賀さんはまっすぐ前を見たまま「いや?」と言った。
「俺は君と食事をしたかっただけだよ」
「え?」
「せっかく早めに仕事が終わった上に偶然にも君と会えた。それなら食事でもして楽しい時間を過ごそうと思ったんだ」
「・・・・・・・・」
えっと・・・それは・・・どういう意味なんだろう?
「だから俺は特別に食べたいものはないけど、どうせなら君が食べたいものを俺も食べたいなと思って」
「・・・・・・・・」
脳が考えることを放棄しようとしている。
だって敦賀さんがなんだかおかしなことをたくさん言ってるんだもの。
敦賀さんが私と食事をしたかった?
私と、楽しい時間を過ごす?

キュッと車が停止した。
視界の片隅に赤い光が見えた。

「本当は一番食べたいものは君の手料理なんだけどね」

私を見て、優しく微笑む。
静かな車内に響いた、よく通る声。
その声と笑顔の意味に、ますます思考が停止する。

そんなこと、そんな風に言ったら・・・期待してしまうじゃないですか・・・。
私以外の女性ならきっと敦賀さんが自分のことを好きなんじゃないかって・・・そう・・・期待して・・・。

 ―――トクン・・・

・・・え・・・?

心臓の音がやけに大きく聴こえたような気がした。

「で?何か食べたいものは?」
「え?ああ・・・えっと・・・」
敦賀さんの声にはっとして、今自分が考えていたことが一瞬で飛んでいった。
「敦賀さん・・・は」
「ん?」
「えっと、あの・・・今日のお昼は何を食べたんですか?」
「え・・・?」
「え・・・って、まさか食べてないんですか?」
「いや、ちゃんと食べたよ・・・」
「何を食べたんですか?」
「あー・・・えっと・・・なんだったかな・・・」
「お昼に何を食べたかさえ覚えてないなんて敦賀さんの頭は大分老化が進んでるんじゃないですか?」
「・・・ひどいな・・・」
「どこかスーパーに拠ってください」
「え?」
「私の手料理でもよろしいんですよね?お店の料理ほどおいしいものは作れませんけど、たっぷり栄養のあるもの作らせていただきます!」
「いいの?」
「はい!任せてください!!」
「ありがとう」

あ・・・・・。

ありがとうと笑顔で言った敦賀さんが、とても・・・とても・・・可愛く見えてしまった。







「うん。やっぱり最上さんの料理はおいしいね」
「ありがとうございます」
目の前に座る敦賀さんは、本当においしそうに箸をすすめていく。
穏やかな空気が流れるこの場所、時間。
敦賀さんと出逢った頃はこんな風に食事をするなんてこと考えられなかった。
敦賀さんは私を嫌いで、私だって敦賀さんが苦手で、できることなら会わずに過ごしたいって時もあった。
でも、いつのまにか敦賀さんは私の目標になった。
この人みたいになりたいって思った。

今私の目の前にいる人は、誰もが憧れる人物で、願わくば一緒に時間を過ごしたいと思う人。
そんな誰もがうらやむこの空間にいるのは、ただの後輩の自分で。
本当は敦賀さんだって私じゃない別の人と過ごしたいはずなのに、どうしてあなたは私を誘ったんですか?
どうして私の手料理なんか食べてくれるんですか?

私のこと・・・どう思ってるんですか・・・?
後輩じゃなくて・・・できれば――――・・・・

って!!!だから!!!私は一体何を考えてるのよ!!!!
私のことなんてただの後輩としか思ってないことくらい自分が一番わかっているでしょ!!!
大体敦賀さんには好きな人がいるんだから!!
そんなこと大分前からわかっていたことじゃない!!

「最上さん?さっきから箸がすすんでないけど。おいしいよ?君のごはん」
「は!!あ、ありがとうございます!!!私も食べますね!いただきます!!!」
大げさなくらい合掌して私も食事を摂り始める。
正直、自分の作った料理の味すら今の私にはわからない状態。
味見をしたときはおいしいとちゃんと感じたのに、なぜか今はそれどころじゃなくて。

なぜか・・・私は自分の心臓の音と必死に格闘していた。

ドクドクと高鳴る鼓動は、私の脳神経の全てを壊していく。
わかっていることなのに、自分の行き着いた答えにショックだった。

この人には、好きな人がちゃんといるんだ。

本当は私とじゃなく、その人とこの時間を過ごしたいはずなんだ。

「君の・・・・」
「え・・・?」
静かな部屋に響いた声に誘われて敦賀さんを見ると、とても穏やかに微笑んでいた。

―――トクン

ああ、まただわ。
またこんな感情。
言葉に言い表せないくらい、嬉しいのに・・・苦しい・・・そんな感情が、私を支配しようとしている。

「将来、君の手料理を毎日食べられる男は、幸せだね」
「―――え・・・?」
な・・・にを・・・?

「できれば俺がその男になりたいんだけどね」

トクン・・・

ああ、もう・・・何を言っているんだろう・・・この人は・・・。
だからそんなふうに言ったら・・・誤解しちゃうじゃないですか・・・。
二度と恋なんかしないと決めた私でさえ・・・誤解しちゃうじゃないですか・・・。

あなたが私を好きなんじゃないかって。

そんなわけないってちゃんとわかっているのに。

「ありがとう・・・ございます・・・」
「最上さん・・・」
「で、でもお世辞はいいんですよ?お、大げさですよ敦賀さん」
「え・・・」
「そんなふうに誉めてくださらなくても、いつだって依頼していただければ作りますから・・・」

そんな自分に都合のいいことなんて、あるわけないってちゃんとわかっているのに。

「違うよ。依頼とかそういう意味じゃなくて」

だから変な方向に考えちゃだめ。

「俺は君が好きだから、この手料理を無条件で食べられる男になりたいだけ」

ああ、もう・・・夢ならはやく覚めてくれないだろうか。
私の耳がこれ以上ありえない幻聴を聞く前に。

「俺は君が好きだよ」

私の心がバカな錯覚を起こす前に。

「俺が君を好きだってこと、ちゃんと覚えててね」
「え・・・と、それはとても・・・ありがたく・・・・」
「もちろん先輩としてじゃなく、男としてだからね?この意味わかる?」
「は・・・あ・・・、・・・・・・」
「ちゃんと・・・理解できていないみたいだね」
「は・・・はあ・・・。いや、だって、今日の敦賀さん・・・おかしなことをたくさん言われているので、これは夢なんじゃないかって思うんです」
「おかしなこと?」
「私とご飯を食べたかったとか、私と楽しい時間を過ごすとか・・・私よりももっと敦賀さんを楽しませてくれる人、他にもたくさんいるのに」
「君以上にはいないよ」
「・・・・・・・・」
「君といると楽しい。楽しいだけじゃなくて、とても安らぐんだ」
「・・・・・・・・」
「この時間を夢なんかにしないでほしい」
「・・・・・・・・」

・・・・・夢なんかじゃ・・・ない・・・?

「食事が終わったら送っていくよ。明日も仕事あるんだろう?」
「へ?あ・・・はい・・・、・・・・って・・・いえ、大丈夫です。終電まだ残ってますし、私はそれで帰りますので敦賀さんはゆっくり休まれてください」
「・・・・・・・・・・・あのね、最上さん・・・」
「は、はい?なんでしょうか・・・」
はー・・・とため息を吐いて、頭を抱えるまねをする。
「女の子にこんな時間に一人歩きをさせられると思ってる?」
「・・・?私は大丈夫ですけど?」
「だめ。絶対にだめ」
「はあ・・・、??」
「そんなことしたら俺が大丈夫じゃない。心配で仕方がないよ・・・」
「・・・・・・・・」
「お願いだから、俺の気持ちもわかって?好きな女の子を危険な目には遭わせたくないんだ」

ドクン・・・

敦賀さんこそ、お願いですからこれ以上そんなこと言わないでください・・・。
先輩、後輩としての好きなら理解できる。
だってそれ以上の感情で敦賀さんが私を好きになる理由が見つからない。

ただ・・・私は気づいてしまった。
私は自分でも気づかないうちに尊敬なんて意味じゃなくこの人に惹かれていたってこと。
恋なんてしないと決めていたのに、いつのまにか私はこの人に恋をしてしまっていたんだ。
だって心臓が馬鹿みたいに痛いもの。
身体がとても熱いもの・・・。



私はこの後、自分の思考を全部敦賀さんに捕らえられてしまって、食事や後片付けやだるまやに送ってもらったときのことを全く覚えていなかった。

唯一覚えているのは、だるまやまで送ってもらった敦賀さんの車を降りろうとした瞬間に言われた言葉。
「俺のこと、真剣に考えて?返事はいつだっていいから君の気持ちを教えてほしい」

心臓が壊れそうなんです。
あなたのことを思うと、痛くて痛くてたまらないんです。
でも、それなのにこんなにも嬉しい。

好きです。

でも、私の気持ちは言葉に出すことができなくて。
ただ・・・走り去る敦賀さんの車が見えなくなるまでその場から動けずにいた。



純粋に嬉しかった。
敦賀さんに好きだって言ってもらえたことも、自分が誰かを好きになれたことも。
でもなんだかその気持ちをはっきり出すのが照れくさかった。
たった2文字の言葉なのに、それを出すことが恐かった。

好きだって言ってくれた次の日、敦賀さんからメールが来た。
『お疲れ様。今日は仕事忙しいのかな?
 昨日言ったことは夢でも何でもないから。
 君が好きだよ』

―――君が好きだよ

嬉しいです。
本当に嬉しい。

だから、次にあなたに会えたら、私もちゃんとあなたに伝えます。

私も敦賀さんが好きですと。


私がそう決意した3日後。
私は敦賀さんを好きになってしまったことを、ひどく後悔することになる。


つづく





・・・もうすでに短編ではない気が・・・(爆)
続きは後日!!
では、いってきまーす!!!
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