スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告

優しい時間 33

2010/04/19 Mon 18:28

偶然って本当にすごいですよね!

初めて行ったお店で、知り合いに3人も会いました(っつか、その時間の客全員知り合いでした・・・)
店長さんと知り合いで、いつか行きますとは言っていたものの・・・。

すげえ!今の時間に来た私たちすげえ!って思いましたv

次回、5月のライブで会いましょうと約束もしてきました!

さ、忙しい毎日ですが、それを楽しみにガンバリマス!

(まだチケット取ってないけどね)


では、ようやく、よーやく書き上げた優しい時間です!
お待ちいただいた方、本当にお待たせしました。

楽しんでいただけたらいいのですが・・・(恐々)

続きより、どうぞー><







―――最上さんが敦賀蓮にとって邪魔な存在であるのは確かじゃない!
―――そうよ!はやく出て行きなさいよね!

耳から離れない。
蓮兄の邪魔をしているのは私。
蓮兄のファンに嫌な思いをさせているのも私。

「どこに行っても私は疫病神みたいだ・・・」



優しい時間 33



私の周りには優しい人が多すぎる。
蓮兄とパパとママ、モー子さんに社さん。そしてLMEの社長さん。
私の記憶の中では、いつも皆笑ってる。
父さんと母さんが亡くなってから私の周りの人たちは笑っているけど私に対して笑ってはくれなかった。
厄介者を見るような目。
あざ笑うような表情。
でも、それは仕方がないって思ってた。
私は紛れもなく誰かに迷惑をかける厄介者。
誰かの手助けがなくちゃ生きていけなくて、はやく大人になりたいって、それだけを考えてた。
せめて少しでもいい子でいようと、自分にできることは精一杯頑張ってきたつもりでもあった。
いつか一人になった時に、絶対に役立つ。
自分を守る武器にもなる。

自分に言い聞かせるたびに、コーンを握り締めるたびに思いをはせるのは蓮兄のこと。
もしも今蓮兄と会えたら、私はまず何を言おうか。

「お久しぶりです」
「元気でしたか?」
「今何をしてるんですか?」

「私のこと・・・・・」

思い浮かべるのは空港で別れたときの蓮兄の姿で。
今はもっと大人になっているはずなのに、泣かないでって言って抱きしめてくれたあの頃の蓮兄だった。

―――私のこと、今もあなたは覚えていてくれますか?

もう覚えてなんかないかもしれない。
アメリカでの生活は楽しくて、日本での思い出なんかとっくに無くなったかもしれない。

恐くて、コーンをぎゅっと握り締めて眠る毎日。

何年も離れていたのに、私の居場所なんか全然わからなかったのに、それでも蓮兄は探してくれた。
私を引き取ってくれた。
暗闇から光のほうへ救い出してくれた。

なのに、この現状はなに?

「君のせいじゃない」
「俺が巻いた種だ」

いつも蓮兄はそう言ってくれるけど、事はそんなに簡単じゃない。

だってほら、こんなにもたくさんの記者が蓮兄のもとに集まっている。
もう私と蓮兄だけの問題じゃない。

身体が震える。
恐い。
これからどうなってしまうんだろう?
蓮兄にとってこれはきっといけないことだ。
蓮兄だけじゃなくて、事務所の人とかたくさんの人にとっていけないことだ。
私がここにいるせいでたくさんの人たちに迷惑をかけているんだ。

下からは見えないとわかっていても、カーテンに隠れて下を覗くと、社さんやマンションの警備員さんがエントランスで記者の人たちを必死で止めてくれている。
ごめんなさい。
それしか言えない自分が悔しい。

「・・・ごめんなさい・・・蓮兄・・・」
「そんなところにいないでこっちにおいで。キョーコ」
ぽつりとこぼした言葉の後、私は蓮兄の腕の中に入れられていた。
蓮兄の体温はとてもあたたかいのに、私の身体は震えるのをやめない。
この温かい人を傷つけているのは私なんだという現実がやるせなくて仕方がない。

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
「キョーコ。だからこれは君のせいじゃないんだ」
違う。
「ごめんなさ・・・ごめんなさい・・・」
「・・・キョーコ・・・」
何度言っても足りない。本当はこんな言葉だけじゃ足りないのもわかってる。
ごめんなさい。ごめんなさい。
こんなことになって、ごめんなさい。
「ごめ・・・なさ・・・」
「キョーコ!!」
「!!」
突然の蓮兄の大声にびっくりした。
蓮兄を怒らせてしまった・・・?

だって私さえいなければこんな騒ぎにならなかったはずだもの。
蓮兄の生活をこんな風に乱すことなんてなかったはずだもの。

ほら、こんな風に蓮兄に苦しそうな顔させることもなかったはずなのに。

「何度も言ってるよね。これはキョーコのせいじゃない。俺が巻いた種だ」
うん。何度も聞いた蓮兄のその言葉。
蓮兄は私を責めない。
何もかもを自分のせいだという。

じゃあ、どうしてこんなことになってるの?

「蓮兄はわかってません・・・」
「・・・キョーコ?」
私はこの腕の中にいることに耐えられなくて、蓮兄の胸を強く押した。
私はここにいる資格なんかない!!

「・・・キョー・・・」
「あなたは敦賀蓮なんです!」
「・・・」
「私のおさななじみではなく、芸能人の敦賀蓮なんです!」
「ちが・・・」
「違いません!だからこそこんな状況になっているんです!」
「・・・キョーコ・・・?」

気づいて・・・。ちゃんとわかってください。

「あなたは芸能人で、誰もが憧れる存在で!そんなあなたのためにたくさんの人が動いてくれている!私があなたのそばにいるせいでこんなことになった!」
「違う!」
「違わない!!」
キッと蓮兄を見ると、蓮兄のなんとも言えない表情が見える。

「私がここに住んでいる理由も、外にいる人たちは知らないでしょう?そんな理由、外にいる人たちにはどうでもいいことでしょう?」
「でも俺は・・・!」
「蓮兄のそばに私がいる、それだけがこの騒ぎの原因なんです」

私が他人だから、蓮兄と違う性別だから。
もしも本当の妹だったらこうじゃなかった。
たとえ他人でも同姓ならただのルームメイトですんだ。
私が女子高生でなければ、蓮兄のイメージが悪くなることもなかった。
“女子高生と同棲”なんて、テレビで騒がれることもなかったのに!!

「キョーコ・・・」
「・・・どうして・・・」
「え・・・」
目の前がぼやけてくる。
泣くなんてしてはいけないと思った。
私が泣くなんて間違ってる。
傷ついているのは私じゃない。
たくさん傷つくのは蓮兄だ。
これから、もっともっと大変になる。
なのにあなたは優しいから、絶対私のことを悪く言わない。
きっと、ずっとこのまま私をここに置いてくれる。
蓮兄のそばにいさせてくれる。
でもね、それじゃダメなんです。

私は溢れる涙を見られたくなくて、視線を落として蓮兄の視界から顔を隠す。


「どうして・・・あの日学校に来たんですか?」

だから

「どうして・・・あの時手をつないだんですか・・・?」

私は

「どうして・・・私を影に置いておいてくれなかったんですか?」

あなたを

「あの時、あなたが学校に来なければ・・・今までどおり・・・あなたのそばにいられたのに・・・」

最低な言葉で傷つける。

私は悪くない。あなたの言うとおり。
だから自分と私が一緒にいてはいけないと、そう思って?
そして私を突き放して。
自分が一番私を傷つけてるんだって思って欲しい。


最低なことを言ってごめんなさい。
あなたを傷つけてごめんなさい。
こんなことしかできなくてごめんなさい。


「蓮兄・・・ごめんね・・・?」
「キョーコ・・・」
「私、静かに生活したいの。こんなふうに騒がれてまで、この場所にいたくない」
「キョー・・・」
「ごめん。部屋に戻ります」
「・・・っ」

蓮兄の身体から手を離して、蓮兄の顔を見ないまま私は自分の部屋に戻った。
静かな部屋に、パタンという扉の閉まる音が響いた。

蓮兄が見えなくなったとたん、私の足は力をなくした。

「・・・ふ・・・っ・・うう・・・」
もう、泣いてもいいよね?
声が蓮兄に届かないように、手で口を押さえる。
「・・・っ・・・う・・・っ」

ごめんね?
嘘だよ。
本当はね嬉しかったの。
学校に蓮兄が来てくれたことも、手をつないで買い物ができたことも。
ああ、私ちゃんと蓮兄の家族なんだって、蓮兄にちゃんと私の将来のこと考えてもらえてるんだって、嬉しかったの。

私の視界にあたりまえのようにあなたがいる。
あなたの瞳に私が映っている。
ただそれだけで私はとても幸せなの。

たくさん幸せをくれたあなたに、私はこういう現実しか与えてやれない。
私をこの場所に受け入れてくれた人たちを苦しめてしまう。

「謝らなきゃ・・・」
そして・・・やるべきことはひとつしかない。




RRRRRRRRRRR・・・
『Hello?』




「・・・パパ・・・ごめんなさい。ママ・・・ごめんなさい・・・。私・・・蓮兄を傷つけてしまいました。いっぱいいっぱい・・・迷惑かけてしまいました。もう、迷惑かけないから・・・。本当にごめんなさい・・・」

携帯電話の主電源を切って、それを床に転がした。
ゴトッという音がした。

今だけ、たくさん泣こう。
誰もいないこの部屋で、今だけ・・・今だけ・・・。

私は泣く資格はないから、今が終わったら今度は笑おう。
もう私の世界に蓮兄は必要ない。
蓮兄の世界にも私なんか必要ない。

私の家族はもう今はいない父と母。それだけでいい。
これ以上彼らに近づいて、また彼らがいなくなる未来を見るくらいなら、いっそ自分で終わらせよう。
蓮兄になんて恩知らずな子供なんだろうって呆れられて、君なんかもう幼馴染でもなんでもないよって思われて。
そして蓮兄は大好きな演技を続けて、私のことなんか記憶から追い出して・・・いつか素敵な女性と幸せな家庭を作って。
長生きしておじいちゃんになって・・・。

ああ、なんて素敵な未来なんだろう。

そんな未来が守れるのなら、私は私ができる精一杯で蓮兄を守るよ。


涙が頬を伝って服を濡らしていくけど、それをぬぐおうとは思わなかった。
いつかきっとこの涙も乾くから。
今は自然に流していたかった。


「・・・キョーコ?」
「・・・っ」
寄りかかっている扉の向こう側から、蓮兄の静かな声がした。

「・・・」
今声を出したら泣いていることが蓮兄にわかってしまうから、返事ができなかった。

「・・・何も言わなくていいから、そのまま聞いて?」
「・・・」
「俺は・・・キョーコがどんなにいやだって言っても、キョーコを手放す気はないからね」

え・・・・?

「俺はキョーコ以外の人とこの先一緒に住むことはないし、これからもキョーコと暮らしたいって思ってる。それだけは覚えておいて。」

何を・・・言っているの・・・?
だから・・・私は・・・

「好きだよ。キョーコ・・・」

だから・・・

「あ・・・」
「今日は、一緒にいたいけど・・・ごめん。仕事に行ってくる。」
「・・・あ・・・っ・・・」

遠ざかっていく蓮兄の足音のあとに、カチャリと響く玄関のノブの音。
そして、ここにあるのは主のいなくなった大きな家。

静かで、空気が張り詰めているようで・・・息苦しい。

―――好きだよ

そんなこと言わないで。

そんな特別な言葉・・・私なんかに言わないで・・・。


だって・・・私の大切な人は、いなくなるって決まってるんだから・・・。

「私だって・・・・」





「蓮兄・・・」




























おねがい・・・なんでもいいから、いなくならないで・・・・。



つづく






ちょっとおおおおおおおおお!!!!orz
優しい時間 | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。