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優しい時間 27

2010/01/09 Sat 01:45

寒いですねーーーーーーーーー!!!!

私、本当に冬・・・苦手です。
冷え性なので自家発電機能が全くありません!
湯たんぽしてても寒いんですけど・・・なぜですか・・・orz

体質改善しなくちゃ!運動しなくちゃ!
・・・・運動・・・ねえ・・・・(遠い目)

まだまだ寒い日が続きそうですね・・・・。
風邪引いてないので、まあいいですけど!


今日は優しい時間です!
27話!
いつまで続くのでしょうね!うおーーーーーーーーーーーーーーー!
続きより、どぞーーー!





自分の立場をわかっていた。
私は、ちゃんとわかっていた。



優しい時間 27



蓮兄。
蓮兄。
蓮兄。
蓮兄。

小さいときから蓮兄は蓮兄だった。
蓮兄に抱っこされるのが大好きだったし、蓮兄におでこにキスしてもらうのが好きだった。
大丈夫だよって頭をぽんって撫でられるのも大好きだった。

小さい私には、あの頃の蓮兄の手も、身体も大きくて。
あったかくて。
いつも抱きしめられたら湯たんぽのように安心できた。

でも、これは妹の特権。

私を抱きしめてくれるのも、おでこへのキスも、ぽんって撫でてくれるのも。
私が妹じゃなかったら与えてもらえなかったもの。

日本中の女の人が欲しいと思っている蓮兄の愛情を私はもらっている。
「贅沢すぎるよね、ねえ・・・コーン・・・」
蓮兄に護ってもらって、コーンに護ってもらって。
私ばっかり護ってもらってる。
負担を掛けたくない。
世界で一番幸せになってほしい人だから。

「君と暮らしたいと思ったのは俺。君に暮らそうと言ったのも俺。だから、君が俺に迷惑をかけるなんて思わなくていいんだ。君が成長していく姿をこんなにも近くで見れる幸せを与えてくれたのは紛れもない君なんだから」

蓮兄はそう言ってくれた。
本当に私は蓮兄を幸せにできているの?
だって私、何もしていない。
してもらっているばっかりで、私は何も蓮兄にしてあげられない。
悔しい。
こんな自分に一番腹が立つ。




「ねえ、最上さん。家での敦賀蓮ってどんな感じ?」
「え?」
「テレビとあんまり変わらないの?」
蓮兄が私の家族だってわかってから、それまであまり話したことの無かったクラスメイトの女の子によく話しかけられるようになった。
クラスメイトだけじゃなく、他のクラスの子だったり、時には後輩からも話しかけられる。
内容は決まって蓮兄のこと。

そうだよね。
皆知りたいよね。大好きな人のこと。
テレビ以外のプライベートな顔。

「敦賀蓮って優しい?」
「うん。優しいよ。怒ると怖いけど・・・」
「へえ!敦賀蓮も怒るんだ。いつも温和なイメージがあるから怒らないんだと思ってた」
「怒るよ。でも、蓮兄は・・・やっぱり優しいかな」
「そっかー!いいな、最上さん。敦賀蓮がお兄ちゃんなんてサイコーにうらやましい!私も最上さんになりたかったなー」
「そ・・・そう・・・?」
私になりたいなんて・・・初めて言われたから、単純にびっくりした。

「バカ、あんた。それじゃあ恋人にはなれないじゃない」
「あ、そっかー!それは嫌だなー」

あ・・・・
ちくりと何かが刺さったような気がした。

「目指すはやっぱり恋人だよねー!兄妹じゃキスもえっちもできないもんね」
「そうそう!蓮に身も心も愛されたいよね」

「・・・・っ・・・・」
なんだろう、息が苦しい気がする・・・

「あの声で愛してるって言われたい!ぎゅーってしてもらいたいよね!」
きゃあきゃあと大騒ぎしている女の子たち。
本当にすぐ目の前で騒いでいるはずなのに、とても遠くから眺めている気分。

「・・・なの?」
「・・・・・」
「ねえ、最上さんってば!」
「え・・・?」

ぼーっとしていたら彼女たちにいつの間にか話しかけられていた。
「ねえ、敦賀蓮って恋人いるの?」
「まあ、いないわけないよねえ!あんなにいい男だもん!それにあの色気。マジヤバイよね!」

コイビト・・・
・・・いないと・・・思う。
だって、蓮兄は仕事が終わったらまっすぐ帰ってきてくれる。
何時に終わるか、何時に帰れるのか、いつだって教えてくれる。

「あの人の恋人ってどんな気分なんだろう!?」
「そりゃあ極上の気分でしょ!抱かれたい男ナンバー1に抱かれてんのよ!あたしなら自慢しまくるね!世界中の女を敵にまわしてもね!」
「あははははは!言えてるー!」

蓮兄は私にキスをくれる。
ぎゅうって抱きしめてくれる。
それは小さいころからかわらないスキンシップ。
それが私は嬉しくてたまらなくて。

じゃあ、恋人へは?
蓮兄はどんな顔をするんだろう?
どんな風にキスをするの?
どんな風に抱きしめるの?
どんな目で・・・見つめるの?

「ねえ、最上さん。どうなの?」
「あ・・・」
「いるの?いないの?」
「・・・・・・・え・・・と・・・」

「たぶん・・・いないと・・・思うよ・・・」

「え!?マジ!?」
「じゃあ、はいはいはいーーー!私立候補するー!!」
「アンタじゃ無理よ!私がなる!」

彼女たちの黄色い声が、妙に耳障りで。
私は両耳を押さえたい気持ちを抑えて、ただ・・・笑った。
今の私のこの気持ちを、なんていうんだろう。
焦燥感・・・こういうのを・・・そう言うんだろうか・・・。









「蓮兄、お帰りなさい」
「ただいま、キョーコ」
「んぐっ・・・ちょ・・・!蓮兄、苦しいです!」
「ん・・・ちょっとだけ抱きしめさせて」

仕事から帰ってきた蓮兄に突然抱きしめられた。
抱きしめられるのはいつものことだけど、それでも少し恥ずかしかったからちょっとだけもがいてみる。
それでもやっぱり離してはくれなかったから、私はおとなしく蓮兄に抱きしめられる。
でも・・・なんか、いつもと違うような気がした。

「蓮兄・・・?」
「ん?」
「どうしたんですか?」
「うん・・・今日はちょっと疲れてね。キョーコ補給」
「つ・・・疲れたときはちゃんとご飯食べて寝るのが一番ですよ!だから、あの・・・蓮兄・・・」

こんなことで本当に激務の蓮兄の疲れなんか取れるはずはないと思ってそういうと、蓮兄はもう一度ぎゅっと抱きしめて、ごめんと言って私の身体を離した。

「今日の夕飯は何?」
「えと・・・今日は肉じゃがです・・・」
「手を洗ってくるよ」
「はい」

いつものようにぽんと頭を撫でて、おでこにキスをくれる。
・・ねえ、どうして・・・そんなに辛そうな顔をするの・・・?
そのまま私に背を向けて歩こうとした蓮兄のシャツを、いつのまにか引っ張っていた。

ん?と振り返って、私のほうを見た蓮兄は、「どうした?」ってキョトンとして聞いてきた。
「・・・それは、こっちのセリフです・・・。蓮兄こそ、どうしたんですか?」

「なんでもないよ。本当に今日の仕事で疲れただけだから。キョーコのご飯を食べればすぐに元気になるよ。ついでに一緒にお風呂に入ってくれたらもっと元気になるんだけどね」
ぱっと表情を変えて、蓮兄はごまかす。
気づかれたくないって、蓮兄のサイン。
私には知られたくない・・・私に知らせる必要はないんだってこと。
それなら私はそれを汲み取るしかない。
「んもう!なにばかなこと言ってるんですか!」
「お風呂がダメなら添い寝でもいいよ?一緒に寝てくれる?」
「蓮兄!変なことばっかり言っているとご飯もなしにしちゃいますよ!」
「それは困る」
くすくすと笑う蓮兄に、私もいつもと変わらないように返す。
真っ赤になって、ちょっと怒って。
―――そして、はにかむ。

そしたらあなたは安心してくれるでしょう?

そしたら・・・私達はいつもと一緒でいられるのでしょう?



無理して笑わなくていいんです。
私の前で演技なんてしなくてもいいんです。
私のことを気にする必要もない。
私はここにいれるだけで幸せで、蓮兄と一緒にいられるだけで本当に幸せで。

――――この感情をなんて呼ぶんだろう。



「うん。今日もおいしい。ありがとう。キョーコ」
「いいえ。いっぱい食べてくださいね」
「うん」

いつもと変わらない食卓。
いつまで蓮兄は私だけの蓮兄でいてくれるんだろう。
いつまで私たちは一緒にいることができるのだろう。


きっと・・・近いうちに。
蓮兄は私のそばからいなくなる。

「・・・ちがう・・・か」
「え?」
「え?」
「えって・・・何が違うの?キョーコ?」
「え・・・?え・・・??私、何か言いました?」
「うん。違う・・・て・・・何?」
「えっと・・・何でもないですよ・・・。というか、何考えていたのか忘れました!」
「・・・本当に?」
「はい!ホント、何考えてたんだろう!私」
「何かあったんなら話してね」
「・・・・・・・・・・・・あ・・・はい・・・」
「・・・・・・何・・・その気の無い返事・・・」
「そ!そんなことありませんよ!蓮兄こそ・・・!」
「俺が・・・何・・・?」
あ・・・しまった・・・。
蓮兄に・・・何を言わせる気だろう・・・私・・・。
「キョーコ?」
「い・・・いえ・・・なんでもないです・・・」
私に蓮兄の全てを知る権利なんてないのに。

「さ!食べましょう!冷えちゃいますよ!」
「・・・・・うん・・・」

食べ始める私を見て、蓮兄はまた食べ始める。
それを私は盗み見る。

いつだって綺麗な蓮兄。
大人になってますます綺麗になった。
男の人に綺麗なんて、本当は誉め言葉じゃないかもしれない。
でも、蓮兄にはそれがぴったりのような気がした。

きちんと見ておこう。
きちんと記憶しておこう。
私だけの思い出。
だからたくさん話をしようね。
できれば笑って話をしようね。



近いうちに蓮兄は私のそばからいなくなる。
・・・ううん、そうじゃない。

そばにいても、きっと心は遠く離れる。

それが兄妹のあたりまえ。


いつかそのときがきても・・・私がちゃんと笑っていられるように。



つづく








寝ます!おやすみなさーーーい!
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