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おめでとう、蓮

2009/02/10 Tue 05:19

と、いうわけで。
お誕生日ですね。蓮様。
実際の年齢だと一体いくつになられたんでしょうね。

でわでわ、お誕生記念の短編をひとつ。




「お誕生日おめでとうございます」

2月10日午前10時。
今日は誕生日だからと前々から社さんがスケジュール管理して空けてくれていた敦賀蓮の誕生日。
そして、朝からなった自宅のインターホンに出てみればそこには満面の笑みを浮かべた蓮の片思いしている4歳年下のラブミー部員、最上キョーコがいた。

「え?も・・・がみさん・・・?」
決して朝早い時間ではないが、それでも今まで寝ていた頭には衝撃が大きかったらしく、目が冴えるどころか逆に寝ぼけているかのように頭がまわらない。
ふとカーテンの間から覗く外を見てみればちらちらと雪が降っていた。
あわてて鍵を開けて彼女を中に通す。
しばらくすると、玄関のインターホンが鳴った。
扉を開けるとスーパーの袋を持った彼女が立っていた。
「えと・・・お邪魔してもよろしいですか?」
「あ・・・ああ・・・。どうぞ・・・。」

おずおずと家の中に入るキョーコ。
ピンク繋ぎを着ているところを見ると、これは社さんの策略か・・・。
蓮のマネージャーの社倖一は、事あるごとにラブミー部への依頼として蓮のところへキョーコを送り込んでくる。
内容は食生活の杜撰な蓮への食事サービス。
キョーコの手料理だけは残さず食べることを社は知っていた。
はあ・・・とひとつため息をつく。
「あ・・・あの・・・今日のこと社さんから・・・」
蓮のため息に不安を持ったんだろう、キョーコが不安げな顔をして聞いてくる。
「ああ。聞いているよ。ごめんね、今まで寝てたから・・・。シャワーを浴びてくるから最上さんは座ってて」
もちろん社からは何も聞いていないが、敢えて嘘をついた。
たとえ嵌められたことでも片思いの女の子と自分の誕生日を過ごせるのは嬉しい限りで。
自然と頬が緩みそうになる。
「あ、あの・・・キッチンをお借りしてよろしいでしょうか?今日の依頼は昼食と夕食を作って敦賀さんに食べてもらうことなので・・・」
ガサッとスーパーの袋を持ち上げた。
「うん。じゃあ、お願いします。」
「はい!」
彼女の満面の笑顔を受けたあと、蓮はバスルームに向かった。

バスルームを出てリビングに向かうと、おいしそうなにおいがしている。
コトコトと鍋から音がしている。
「いいにおいだね」
「敦賀さん。腕によりを掛けて作りますのでたくさん食べてくださいね!」
「うん。楽しみにしているよ。手伝おうか。」
「いえ!今日は誕生日ですよ?せっかくのオフなんですから本番までゆっくりしていてください。」
「?・・・・ああ、じゃあそうさせてもらうよ・・・」
キョーコの言う“本番”の意味はよく分からなかったが、とりあえずリビングのソファに身を沈めた。

キッチンには好きな女性。
二人きり。
テレビをつけずにドラマの台本を開く。
静かな部屋の中、響くのはキョーコが料理をする音だけ。
キョーコの気配があるだけで、蓮はとても心地よい時間を過ごしていた。
「敦賀さん。お昼ごはんにしましょう。」

蓮も皿を並べるのを手伝い、テーブルに着く。
「お昼は軽めにしてみました。」
スープパスタとパン。そしてサラダ。ドレッシングも彼女の手作りらしい。
「うん。やっぱりおいしい。」
キョーコはにこっと笑ってありがとうございますと言った。

食べ終わった後、片づけを手伝うことを無理やりキョーコに納得させた蓮は、キョーコが洗った皿を受け取り、それを拭いていた。
まるで恋人のようだと思ってしまう。
まあ、隣にいるキョーコは微塵もそんなこと思ってないのだろうけど。
きっと、与えられた仕事を忠実に行っているに過ぎない。
お互いの気持ちの距離に寂しさを感じるが、それでもこの空間を共有できていることが嬉しくてたまらない。

「敦賀さん。お手伝いありがとうございました。」
「どういたしまして。こっちこそありがとう。少しこっちでゆっくりしませんか?お嬢さん?」
そう促すとキョーコはきょとんとした表情をした。
「いえ、私今日はお料理をしに来たので。」
「うん、でもたった今食事は終わったし。」
「はい。敦賀さんはゆっくりしていてください。私は夕食を作りますから。」
「え?今から?」
夕食と言っても今はまだ昼の1時を回ったところで。
「でも、敦賀さんも準備をしないといけないでしょう?」
「え?」
「私もそんなに長居はできませんし。」
「この後仕事なの?」
「いえ。今日はこれだけなんですが、長居をしてしまって鉢合わせも困りますし。」
「鉢合わせ・・・?誰と?」
「今日は敦賀さんの誕生日ですし、私さっさと夕食作って帰りますから!」
「どうして帰るの?この後は何もないんだろう?」
「どうしてって、ただの後輩が敦賀さんと一緒にいるのを見られたらまずいでしょう」
「・・・・・・・・・」
何かがおかしい。
彼女は一体何を言っているんだ。
家にいて他の誰に見られるというのだろう?
まずいって・・・?
「あの・・・最上さん?」
「私わかってます!今日は敦賀さんの誕生日ですし、これからデートなんですよね!社さんからちゃんと聞いてます。彼女さんお料理があんまりお得意じゃないのでしょう?僭越ですがこの最上キョーコ、精一杯の料理のおもてなしをさせていただきます!」
「いや・・・あの・・・」
「大丈夫です!!彼女さんがいらっしゃる前においとま致しますし。ステキな誕生日を過ごしてくださいねv」
「も・・・最上さん・・・?」
社さんに聞いたって何!?
彼女って・・・社さんは俺に最上さん以外の想い人はいないことは知っているはずなのに!!
「最上さん、俺に彼女なんていないしこれからデートなんて予定はないんだけど・・・。できれば最上さんに夕食も一緒に食べて欲しいと思ってるし・・・」
「それはだめですよ。私このあと社さんと約束ありますし。」
!!!!!!!!
「な・・・社さんと・・・?」
「はい。あれ・・・?もしかして社さんから聞いてません?私たちつきあってるんですよ」

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

つきあってる!?
社さんと最上さんが!?
そんなこと一言も聞いてない!!
第一ありえない!!!!
「んもう。敦賀さんと話してたらもうこんな時間。」
最上さんの言葉につられて時計をみると、夕方5時を示していた。
!?
さっきまで1時を回ったところだったのに、いつのまにそんなに時間が・・・。
そう思っていると、ピンポーンとインターホンが鳴った。
「あ、彼女さんかしら。私見つかったらやばいですよね。夕食作れなくてごめんなさい。鉢合わせしないように帰りますので。おじゃましました!!いい誕生日を!!」
「ちょっと待って!!」
蓮の言葉にもキョーコは止まらずに玄関に向かっていく。
このままじゃキョーコが社のもとへ行ってしまう。
キョーコ以外に好きな人なんていない。
自分の想いすら知ってもらえず、まして他に彼女がいると誤解されたまま!!
そんなこと、冗談じゃない!!
「待って!!最上さん!!」











はっと目を開けると、そこには見慣れた天井。
「ゆ・・・ゆめ・・・?」
心臓がドクドクと大きな音を立てている。
冬なのにびっしょりと寝汗をかいている。
「よか・・・った・・・。夢・・・」
最悪な夢だ・・・。

ピンポーン・・・
汗を流すためにシャワーを浴びに行こうとしていると、インターホンが鳴った。
現在の時間は午前10時。
もしかして・・・と何か予感めいたものが蓮にはあった。
「はい。」
そう、出てみるとそこには・・・
「お誕生日おめでとうございます。」
と、最上キョーコの姿。
「・・・・正夢・・・」
なにかドッと疲れた気がした。

キョーコを中に通し、蓮の部屋まで来る間にまずするべきことがある。
携帯電話を取り出し、リダイヤルボタンを押して電話をかける。
30秒程のコール音の後、「はい」と出たのは自分のマネージャー。
「朝早くにすみません。社さんにお聞きしたいことがあります。」

さあ、最高の誕生日を過ごすために勝負をしよう。
他の男のもとになんか絶対に君を渡さないから。


                   Happy Birthday REN


その後のサイドストーリーはこちら
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