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優しい時間 18

2009/10/03 Sat 22:12

超、難産!!!

ああ、今日土曜日なのに・・・どうして健全に私はこれから寝るのから~。
夜更かしもできないわ~><
なぜ明日は仕事なんだ!!!

大好きな某サイト様でのお茶会が土曜日は開かれる確率がたかいのに!!
今日も参加できず、来週は土曜に夜勤!!!
なんの嫌がらせだ・・・・・!!!!!

そしてそして、冒頭の、超難産とは。

紛れもなく『優しい時間』のことですorz

でも、宣言したからにはやりましたよ!!逆に宣言しないとやらないのでね><

では、よろしければこの先へお進みくださいませ^^v



突然現れた大きなくまは、次の瞬間会いたくてたまらなかった二人に変身した。




優しい時間 18




声を上げて泣くキョーコは、俺の腕の中ではなく、俺の両親の腕の中。
俺からの電話の後すぐに、二人とも仕事のスケジュールを調整したらしい。
・・・・・・・・でも、電話をしたのは日付変更線を越えたとはいえ、実質昨日だ。
どう考えてもこのトップスターの二人の仕事が『調整』の一言でまとまる量だとは思えないのだが。
それでも、この二人にとって優先すべきはキョーコのことだったのだろう。
必死のやり取りがあったに違いない。

「キョーコ、よかった。ずっと探してたんだ」
「キョーコ、あなたの顔をちゃんとママに見せて?」
「・・・っ・・・・ひっく・・・・っ」
泣きじゃくって声もうまく出せないキョーコは、それでも母の言うとおりに顔を上げる。
母は、愛しそうにキョーコを見つめて涙を流していた。
「大きくなったわね、キョーコ・・・」
「ママ・・・っ・・・」
「こんなに綺麗になってるなんて、ちゃんとお前の成長を近くで見ていたかったよ」
「パパ・・・っ」

両親がどんなにキョーコのことを心配していたかなんて、痛いほどに知っている。
ずっとそばで見てきたんだ。
そして俺も同じ気持ちだった。
だからこそ、もう離れるわけにはいかないんだ。

「父さん、母さん。そろそろキョーコを離してください」
「なんだ、蓮。お前はやっと会えた娘を早々と親から引き離すつもりか!」
「・・・・・・・違いますよ・・・・。キョーコ。一旦顔を洗っておいで。母さんも、化粧が涙で落ちてますよ。今からキョーコの保護者のところに行くんですから、二人ともしゃんとしてください」
「そうだな。わかった」
「キョーコ。俺と一緒に暮らしてくれるんだよね?」
「・・・・・・・・」
こくんと頷いてくれたキョーコの頭をぽんぽんと撫でて、俺は顔を引き締めた。



***



意外にも冷静な自分がいた。
左隣にはキョーコ。そして、キョーコの左隣には父と母が座っている。
目の前には今はキョーコの保護者である親戚夫婦。
親戚夫婦は俺たちを見て、驚いているかのような表情を見せていた。
静まった部屋、重い沈黙の中キョーコを見ると、自分の手をぎゅっと固く握り締めていた。

「朝早くに申し訳ありません」
俺はキョーコを取り戻すために先手を出す。
「私、敦賀蓮といいます。キョーコの隣に座っているのは、私の父と母です」
「は、はい・・・」
相手の目を見てまっすぐに話す。どんな相手にも第一印象は大切だ。
そんな俺に夫婦はおずおずとだが返事をしてくれた。
「単刀直入に言わせていただきます。キョーコを、最上キョーコをこちらで引き取らせていただけないでしょうか」
「え・・・・?」
遠回りをしている時間なんてどこにもない。
俺は本題を突き進める。
「私たちは昔キョーコの家の近所に住んでいて、家族ぐるみで仲良くさせていただいていました。ご両親が亡くなったことを知って、ずっとキョーコを探していたんです」
「ちょ・・・ちょっと、待ってくださいね。ただ仲良くしていたという理由でこの子を引き取るとおっしゃるんですか?」
「もちろん、そんな単純な理由だけではありません」
そのとき、それまで俯いていたキョーコが顔をあげた。キョーコの視線を感じて俺はキョーコを見る。
不安な色をありありと見せるキョーコに、大丈夫だと言う意味を込めて微笑んだ。

「この子は、私たちの家族だとずっと思ってきました。私たちの息子の蓮を、キョーコのご両親が自分たちの息子だと思ってくれたように、私たち夫婦もキョーコのことを娘だと思っています。
やっと出逢えた娘と暮らしたいと思うのは、親として家族として当然のことではないでしょうか」
父も容姿とは違う流暢な日本語で親戚夫婦に伝えた。
「それに、キョーコとそちらのご家族の関係は本当に遠い親戚だと聞いています。ほとんど赤の他人ですよね。キョーコとの面識もこれまでなかったと聞きました。キョーコにとっても、ほとんど知らない方と暮らすよりは、なじみのある私たちと暮らすほうがいいと思うのですが」
「そ・・・それはそうかもしれませんが・・・・」
目線を泳がせながら、曖昧な返事をする夫婦。
父の言っていることは尤もで、昨日の件もあるこの夫婦にとってキョーコは厄介者のはず。
だからこそ、彼らがキョーコを引き止めることは彼らにとってメリットはないはずなのに。
「こちらも、その子を引き取ったという手前、そう簡単にその子を手放すわけにもいかないんですよ。まだうちに来てキョーコは何ヶ月も経っているわけでもないですし・・・」

世間体。
要するに親戚たちや近所に示しがつかないってことか。
迷惑していると言っていたじゃないか!親戚中でキョーコをたらいまわしにした挙句、仕方なく引き取ったクチのくせに!!
キョーコがいなくなっても心配すらしなかったのに!!
親戚たちのキョーコのことを微塵も考えていないその言動が腹立たしくて、ぐっと握り締めた手に力が入る。

「ゴホン」
父の咳払いで、はっと我にかえった。
隣のキョーコを見ると、真っ青な顔をして俺を見ていた。
「ご、ごめん。なんでもないよ」
笑顔をつくり、キョーコに小声でそう言うと、キョーコは少しだけ息を吐いた。

あぶないあぶない。
いつのまにかひどい顔をしていたに違いない。
キョーコは俺の感情にとても敏感な子で、それは今も健在らしい。
昔小さいキョーコに言われたことがある。
「れんにい、こあいよ?おにさんみたいだよ」って。
その時もとてもむしゃくしゃしたことがあって。それでも表情にも態度にも出さずにいたというのに、なぜかキョーコには気づかれた。
ここは己の感情だけで事を運ぶべきではない。
俺はキョーコの頬を撫でて、ひとつ大きく深呼吸をした。

「失礼ですが、少し調べさせていただきました」
「え?」
「お宅にはお子さんが2人いらっしゃって、これからまだまだ学費もおいりのようですね。はっきり言ってキョーコまで養える貯えはありませんよね」
「そ、それは・・・っ」
「うちは、この通り息子である私も仕事をしておりますし、キョーコをきちんと養える力もあります。そちらとしても悪い話ではないと思いますが?」
本当はキョーコの前でこういう話はしたくなかった。
それでも、この夫婦からキョーコをこちらに渡してもらうには必要な話だと思った。

その後、戸惑ったような表情をするだけで何も言わないこの夫婦に、だんだんと苛立ちが募ってくる。
こちらとしても、時間に余裕があるわけじゃない。
でも、今日がだめならまた後日、というわけにもいかないんだ。
今日なんとしてもキョーコを連れて帰らなければいけないのだから。

「弁護士が必要であればすぐに用意をします。キョーコを、私たちの家族を引き取ってくださったこと、家に住まわせていただいたこと、コレまでの学費の返済が必要だとおっしゃるのであればしっかりと払わせていただきます。いかがでしょうか」
「・・・っ・・・君は、私たちが金でキョーコを渡すとでも思っているのかね!?」
主人が俺の言葉によほど憤慨したのだろう。顔を真っ赤にして怒り出した。
「私が言ったことの失礼さは充分に理解しております。しかし、それほど私たちはキョーコを必要としています。どうかそれだけはご理解いただきたいと思っています」
「・・・・っ」
悔しそうに顔をゆがめる主人。
だが、彼らにとってもキョーコがうちに来るほうがいいに決まっている。
約、30分ほどの沈黙がたった後、静かに主人が言った。

「キョーコ。今すぐ自分の荷物をまとめなさい」

それは俺たちのもとにキョーコを返してくれるということ。

キョーコに行ってくるように目配せをすると、キョーコも頷いて席を立とうとした。
そのときに、主人が「あなたがたもずいぶんと物好きですな」と一言声を出した。
はっきりと聞こえたそれに、俺たち家族は親戚夫婦を見る。
キョーコは立とうとした姿のまま止まって主人を見ていた。
「いえね、昨日電話であなたに話をしたように、この子は人の財布から金を盗むような子ですよ。そのことを知っていてもなお、この子を引き取りたいだなんて・・・」
まるで変なものを見るかのように横目でキョーコを見ながらそういう主人。
そしてあろうことか「このことを知ったからといって、キョーコを投げ出すようなことはしないでくださいね?」なんて言葉まで、まるでダメ押しでもするかのように付け加えてきた。

自分の体が怒りによって震えているのがわかる。
殴りたい、腹の底からどす黒い感情が全身に広がっていく感じがする。
だけど、夫婦に怒鳴りつけてやろうと声を出そうとしたときに、俺はそんなことをしている場合ではなかったことに気づいた。

「キョーコ?」
「・・・・・・・・・・っ」
横に膝立ちのまま固まったキョーコは、自分の体を抱きしめて青ざめていた。
「・・・っ・・・・・っ」
俺を見て、涙を瞳にたくさんためて首を横に振る。
自分はそんなことしていないと、そう全身で言っているのがわかる。
わかっているよ、キョーコ。
君がそんなことしていないことなんてちゃんとわかっている。
「わ・・・たし・・・っ・・・」
「うん」
「・・・・・・っ」
必死で言葉を出そうとしても、なかなか出せない。
それほどキョーコは震えて、怯えていた。
キョーコの震えをとめようと、手を伸ばすが、キョーコはそれにすらも怯えて俺の手を拒んだ。

お願いだから、諦めないで。
ここでしっかりと君の事を捕まえないと、またキョーコは消えてしまう。
今度こそ、本当にいなくなる・・・!!

俺は、キョーコの手を握った。
その手をキョーコは拒もうとするけれど、俺は力を込めて離さなかった。
「キョーコ。俺たちは君がそんなことをしていないと信じているよ」
「・・・・・っ」
「していないんだろう?」
「・・・・・・・」
戸惑いながらもゆっくりと頷いたキョーコの涙をもう一方の手でぬぐった。
そしてしっかりとキョーコの瞳を見つめる。
「キョーコ。やっていないことはきちんとやっていないと自分で言いなさい。どんなときでも黙り込んでしまったら肯定だと受け取られてしまう」
諦める前に行動して。ちゃんと強くなるんだ。自分の為に。
黙って俺の目を見ていたキョーコは、やがてこくんと頷いてくれた。
そして、俺の手をぎゅっと握り締めて親戚夫婦のほうをまっすぐに見て
「おじさん、おばさん。私はそんなことしていません。私を信じてくれている、蓮兄とパパとママに誓います」
そう、力強く言ってくれた。



そして俺たちは、キョーコを連れて帰ってきた。




帰りの車の中、キョーコは母に抱きしめられながら泣いていて。
そして、父も母も笑っていた。
これからの生活に必要なものをたくさん買い込んで、キョーコはそれに萎縮しながらもとても嬉しそうだった。
やがて荷物をたくさん載せた俺の車は、我が家であるマンションについた。
鍵を開けて、たくさんの荷物を家に運び込む。
「あれ?キョーコ?」
父も母も荷物も俺の家の中にすでに入ってしまっているのに、キョーコはまだ家の中に入らないでたたずんでいた。
「どうした?キョーコ?」
「・・・・・・・・・・」
なにも言わないで、ただ俺を見上げるキョーコに、不安の色が見えた。
ああ、そうか・・・・。
ずっと、君は怖かったんだね・・・。

ぽん、とキョーコの頭に手をおいて、ぐしゃぐしゃと頭を撫でた。
「れ、蓮兄!!なにして・・・!」
「キョーコ!おかえり!!」
撫でる俺の手をどけようとするキョーコに、俺は笑顔でそう言った。
それにキョーコはきょとんとする。
「ただいまは?」
「・・・・・・・・え・・・・」
「おかえりって言ったらただいまでしょ?」
「・・・・・・あ・・・・」
少しうつむいて、なんだか照れくさそうにしているキョーコを見て、ああ可愛いな、なんて思っていたら後ろから父と母が飛び出してきた。
「キョーコ!!何をしてるんだ!ここはお前の家なんだからさっさと入ってきなさい!」
「そうよ!キョーコ!!これからママがご飯作るから一緒に食べましょう!!」
「・・・!!ジュ、ジュリ!!俺も手伝うから!!」
「そう?それなら、キョーコ、ママと一緒にご飯作りましょう?」
「そ!それがいいな!!ほらキョーコ!はやくあがりなさい!!」
まるで台風のように大騒ぎする彼らに、キョーコの表情もいつのまにか明るくなっていた。
かなわない、悔しいけれどそう思ってしまう。

「キョーコ。おかえり」
「・・・ただいま」
「うん。そして、ただいま。キョーコ」
「・・・っ・・・おかえりなさい・・・。おかえりなさい・・・!!」

やっとやっと君を捕まえた。


最高の幸せをこれから君に。

ただいま。

おかえり。





つづく



↑おわり、と書きたかった・・・・!!!orz
優しい時間 | コメント(2) | トラックバック(0)
コメント
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Re: タイトルなし
EMIRIさん♪

なんとー!!
拍手がそんなことになっていたのですねー><

わざわざありがとうございますvv
うれしいですvv

私も陣痛30時間で生まれた難産娘なので、それを乗り越える勢い(?)で頑張ります!!!

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