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優しい時間 15

2009/09/11 Fri 08:43

今日は朝に更新です!!
これから朝寝第2弾に突入。

ええ、今日は夜の女になりますから!!!(←エ/ロい発言)

今のうちにUPしちゃいます。
今できあがったんですけど(`・ω・´)


では優しい時間 15話です★




何にもない、と思った瞬間
込み上げたのは、開放感よりも寂しさだった。




優しい時間 15




「うわあ・・・大きなマンションだあ・・・」
蓮兄の部屋を出て、蓮兄の部屋のある最上階を見上げると立派なマンションだったということがわかった。
しかも最上階にドアはひとつしかなかった気がする。
ってことは、最上階は蓮兄一人が住んでいるってこと?
リビングも、蓮兄の部屋も大きかったし、きっとたくさん部屋があるんだろうなあ。

「やっぱり、世界が違うよ。蓮兄・・・」
こんな立派なマンションに住めるほどの蓮兄。
そして、こんな私。
本当は知り合いってだけでものすごいことなんだ。
ならば、やっぱり迷惑になってしまうね。

「うん!これでいいんだ!!!」
朝陽がとてもまぶしくて、よく晴れている空。
朝の空気は、昼間の空気よりもずっと澄んでいてすがすがしささえも感じる。
大きく朝の空気を吸い込んだ。

さて、どうしようか。
コーンは蓮兄の元へ帰った。
無くすものは何もない。
大切なものはもう何もないから、怖いものもない。
何かをなくすことに怯える毎日から開放された。

「・・・うん・・・。もう、何もないね・・・」
無くすものは何もない、怖いことなんか何もない、それなのに。
それが淋しくて仕方がないなんて
「・・・そんなこと・・・おかしいよね・・・」
視界が揺らぐ。
心が、苦しくてたまらなかった。
「・・・な・・・」
自分で選んだ道だ。
「・・・くな・・・」
これでいいって思ったから、コーンを返した。
「・・・泣くな・・・」
蓮兄が大好きだから、だから・・・・
「泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな!!!」
大好きだからこそ、怖くてたまらないの・・・。

自分の言葉と反するように涙は次から次へと流れ落ちて、私の本当の気持ちを涙だけが表してくれた。
本当はね、本当は・・・・・


「どうして泣いているんだい?お嬢さん?」
「え・・・・?」

突然背後から声を掛けられ、反射的に振り向いた。

「・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・あの・・・・?」
「おはよう」
「・・・・・・おはよう・・・ございます・・・・????」

そこには・・・・どこの民族衣装?と思わず聞きたくなるほど、派手な衣装を着たおじさんが・・・いた。
あまりの派手さに、衣装から視線を離せず、じっと見ていると「どうしたんだい?じっと見て」と言った。
いやいやいやいやいや、見るでしょうとも!!
こんな派手なおじさんは見たこともなかった。

「悲しいことがあったのかな?」
「え・・・・・?」
「涙が」
「!!」
おじさんの言葉で、自分が泣いていたことを思い出して、慌てて腕で涙を拭き取った。

「かっ悲しいことなんてありません!」
「そうかい?」
「はい!むしろ今日は新しい旅立ちの日なんです!!」
って私、見ず知らずの怪しいおじさんになんで答えてるんだろう・・・。
ここは早く立ち去ったほうが身のためよね!

「で・・・では、私はこれで・・・・・」
「そうか。旅立ちの日か!」
「え!?」
立ち去ろうとした瞬間、大きな声でおじさんはそう言って、がしっと私の両肩を掴んできた。
「ならばその記念すべき日に、私も是非つき合わせてもらおう!」
「は!?」
「では行こう!新天地へ!!」
「え!!ちょっ・・・!!!!」
肩を掴んでいた手は、いつのまにか腕を掴んでいて、ずるずるとおじさんに引っ張られるカタチで私は連れて行かれた。

「さあ乗りたまえ!」
「!!!!????」
そこには見たこともない、大きくて派手でピカピカに磨かれた・・・
「り・・・むじん・・・・?」
ハンサムな外国人の男の人がドアを開けて、その中におじさんに引きずり込まれ、リムジンに乗り込んだ瞬間、ドアを閉められた。
「あ・・・あの・・・!!!」
「さあ、出発してくれ!」
「あの!!」
「ん?何かな?」
「わっ私なんか誘拐しても身代金なんか払えませんし!!誘拐するならもっといいところのお嬢さんをされたほうが・・・・!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
私がそう言うと、おじさんはきょとんと私のほうを見た。
え・・・?私・・・何か変なことを言った・・・?
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・あの・・・」
「・・・・・・・・・・・っ」
「?」
「・・・・っ・・・っ・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・っ!わははははははは!!!」
「!?」
突然おじさんはおなかを押さえて笑い出した。
「な・・・・」
「っ君はっこんな車にっ乗っている人間がっ・・・誘拐をしないといけないほど金に困ってるとっ思うのかね・・・っ?」
笑いを必死に抑えながら、おじさんは言った。
た、たしかにそうだけど・・・
「で、でも!コレの維持費がほしくてやっちゃう人はいるかもしれないじゃないですか!!」
「・・・・・・・・・」
またおじさんはきょとん、と私のほうを見て、今度はポンっと手をならし、納得したような顔をした。
「うん。たしかにそれはあり得るな」
「・・・・・・・・・」
「大丈夫。そんな人間ではないよ」
にっこりと笑うおじさんに、なんだかどっと疲れるような気がした。

・・・どうしよう・・なんでこんな変な人に・・・・・
これから一体どうしたらいいのか、どのタイミングで逃げ出すべきか・・・
大体どうしてこの人、こんな時間に・・・・・
車の中に設置されている時計を見ると、まだ6時を回ったところだ。
こんな派手なおじさんが普通に現れる時間じゃないはず。
・・・・・いや・・・どの時間帯でもおかしいような気がするけど・・・・・。

散々悩んでいると、いつの間にか車が動き出していたことに気づいた。
「あの・・・これからどこに行くんですか・・・?」
「ん?どこに行きたい?」
「・・・・・・・・・」
行き先も決めてない上に見ず知らずの私を引きずり込んで、この人は何がしたいんだろうか。
お金持ちってお金があるだけじゃなくて、暇もあるのね・・・。
「そうだ!!!」
おじさんが目をキラキラさせて、いいことを思いついた!と言わんばかりの表情をした。
「・・・・・・・・・・・」
「なんだい・・・そのつまらなそうな目は・・・・」
しゅんとした顔で私を見たおじさん。
なんなの!?本当に!!!
「なんですか」
「・・・聞きたい?」
「・・・・・・・はい」
「本当に、聞きたい?」
「(ああもう!!)はい!聞きたいです!!」
半ばやけになりながら、精一杯の笑顔で答えると、おじさんはにこっと笑顔になった。

「そう言えば、自己紹介がまだだったね」
「へ?」
突然変わった話の流れに、行き先は?と聞けないままおじさんは話し出した。
「私はローリィ宝田。ある会社の社長をしている」
「はあ・・・」
社長ね・・・きっとそうでなきゃこんなすごい車に乗れるわけないわよね・・・。
「よろしく。最上キョーコくん」
「・・・・・・・・・・」
え・・・・・?今・・・・・・
「ど・・・どうして・・・私の名前・・・・・」
「私は何でも知っているのだよ!!さあ、行こうか!君の行きたい場所へ!!!」
「!!!???」
たくさんの疑問が生まれ、ひとつも解決することなく私とおじさんが乗った車はどこかに走り出してしまった。



***



「はい、カット。チェック入りまーす」
監督にわがままを言って、できるだけ俺の出番を早めてもらった。
他の出演者にも謝って、協力をしてもらっている。
本来、今日1日は全て撮影に当てる予定だったため、みっちりと予定も組まれていた。
休憩もなしで進められていく撮影。
NGを出さないように、俺の空気がピリピリしているのを感じた。

「はい、OKです。敦賀くん、お疲れ様でした」
「ありがとうございました。わがままを言ってすみません」
「いや、どうしてもはずせない大切な用なんだろう?」
「はい!」

とりあえず、できる範囲の撮影を終えて、残りは明日の夕からの撮影となった。
本当は明日の午前中は雑誌の撮影があったのだが、社さんがどうにかずらしてくれたらしい。
今はとにかくキョーコの元へ行かなくてはいけない!!
社長から連絡があってからすでに5時間が経過していた。
監督と出演者・スタッフにお礼を言って、撮影所を出る。
衣装から私服に急いで着替えて、廊下を歩きながら社長に電話した。
「もしもし!?敦賀です!」
電話をかけると、すぐに出た社長。
『蓮。遅いぞ』
「今仕事おわりました!!キョーコを迎えに行きます!!」
『そうか。ご苦労さん』
「今どこにいるんですか!?キョーコは無事なんですか!?」
『・・・・・おまえ・・・ヒトを誘拐犯のように・・・』
事実そうじゃないか!!!と喉まで出掛かった言葉を飲み込んで、すみませんと謝った。

「・・・で、今どこにいるんですか?」
『ふふ・・・どこだと思う?』
「もったいぶらないでお願いします!!」
イライラしながら話して、自分の車に乗り込んだ。
エンジンを動かした瞬間、聞こえたのは

『京都』

「・・・・・・・・は?」

『だから、京都だよ。京都』

「はあ!?」

京都!!
ちょっとまて、ここから京都までどんなにとばしても5時間・・・いや、4時間はかかるぞ!?
『じゃあ、迎えに来いよ。蓮』
ブツッと切られた電話は、それ以上何も言わなかった。
京都・・・俺とキョーコが過ごした街。
行かない、なんて選択肢はなかった。
あの街でキョーコが待っているなら、俺は行かなくちゃ。
もう、絶対に離さない。
キョーコが嫌だと言っても、絶対につれて帰る。

「キョーコ、今から君を迎えに行くよ」


今の君を、この手でしっかりと抱きしめるために。


つづく






東京・京都間を車で・・・・4時間て考えることも無謀だよね。良い子はまねしないでください(←できるか!!)

優しい時間 | コメント(1) | トラックバック(0)
コメント
知ってますか(^^)
スピッツの「青い車」「チェリー」「ロビンソン」「涙がキラリ」はスキビにスゴクあってて感動しますょっ。
ぜひ聴いてみて下さいっ。

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