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優しい時間 10

2009/08/12 Wed 07:47

最近、はまっているもの。

ゆ/う/き/酢。
りんご酢なのですが、家族で飲んでいます。
1パック2ヶ月でなくなるものを、家族で飲んでるから1ヶ月で消費。
本日ネットで購入したゆ/う/き酢2パックが届く予定ですvv

だから何?と聞かれると、何も答えようがないんですがね(゚Д゚)

美容と健康にいいらしいですよ。
ほら、一応私も女の子なものデーーーー!!!(*´д`*)
でも、肌の調子いいっすよ。(そんな気がする←世の中思い込みです)

ではでは、私のくだらない世間話はこのくらいで。

今回も優しい時間です。
あー・・・短編更新してー・・・(更新するものもないくせに!!!)

では、下記よりどうぞ☆




逢いたいけど逢いにいけなかった
逢いたいけど逢ってはいけないと思った




優しい時間 10




『今日は23時過ぎにしか帰れないので、先にご飯食べて寝ているように。お休み。キョーコ』
遅くなるだろうなあとは思ったけど、本当に遅くなると聞いたらやっぱりがっかりする。
一人で食べるご飯はおいしくない。
いつもと変わらない味のはずなのに、味気ない感じがするのはなぜだろう?
テレビをつけてても何も音が入ってこない。

あ・・・蓮兄・・・。
テレビで蓮兄を見かけない日はない。
本屋さんに行けば、蓮兄にいつでも逢える。
今手元にある雑誌にも、蓮兄が載っていた。
本当に人気のある俳優。そんな人が、私と一緒に暮らしているなんて、なんてすごいことなんだろう。
きっとこんなことが世間に知れたら、全国の女の人に殺されるかもしれない。
いや、殺されるならまだマシかも。
蓮兄に迷惑をかけることになるのは困る。



こんなふうに毎日見てた。
逢えないと思ってた。
一緒に暮らす日がくるなんて思わなかった。
ただ、蓮兄が元気でいることが、嬉しかった。











「見て!これ!!この人かっこいいよね!!」
きっかけは中学2年生の時。
クラスの女の子が持ってきた一冊のファッション雑誌。
4度目の転校で、私は九州に来ていた。
特にクラスになじむわけでもなく、淡々と過ごす日々。
きっと、なじんだところですぐに転校する。
そんな中で、何かを望んだところで意味はなかった。
女の子たちが騒ぐ中、私は次の授業の準備をして、ただ自分の席に座っていた。

「ええ!!マジでかっこいい!!何この人!?」
「でしょう!!この間テレビで見かけて一目ぼれしちゃったのよ!!この雑誌に載ってたから買っちゃった~!」
そんな彼女たちの声は、ただの騒音にしか聞こえなくて。
うるさいな・・・と思っていた。
その中で聞こえたたったひとこと。

「敦賀蓮っていうんだって」

え・・・・・・?

聞き間違いかと思った。
でも、もう一度クラスメイトが「敦賀蓮」という名前をつぶやいたことで、聞き間違いではなかったことがわかった。
見たい。その雑誌・・・。
そう思ったけど、話したこともないクラスメイトの中に入ってはいけなくて、私は放課後に近くの本屋に走った。
その雑誌を見つけて、中をめくると、敦賀蓮の名前。
「・・・・・・蓮兄・・・?」
あのころよりもずっと大人になった蓮兄。
髪も瞳も黒かったけど、でもこれは蓮兄だった。

蓮兄が日本に来てる・・・。
逢いたい・・・。
いや、駄目だ。
逢うことなんてできない。

ここは九州で、蓮兄のいる東京なんてとても行けるところではない。
それに髪も瞳も黒くしてるってことは、私に気づかれたくないってことかもしれない。
もとの蓮兄の髪はきれいな金色で、瞳は澄んだ青色だった。
変える必要なんてどこにもないじゃない。
きっとそうだ。
なら私からは逢いにいけない。

手紙も急に出さなくなって、連絡も取れなくなって、蓮兄は怒ったかもしれないしあきれたかも知れない。
あんなに可愛がってもらったのに。
今はもう忘れられたかもしれない。

でも・・・よかった。
蓮兄、元気だ。
雑誌の中の蓮兄は笑っていて、その笑顔だけでこれからも生きていけるって思った。
この同じ時間のなかに蓮兄がいる。
それだけで嬉しくてたまらなかった。


蓮兄はあっという間に人気になっていき、気づけばいたるところで顔を見るようになった。
テレビや雑誌はもちろん、街中に貼ってあるポスター。
通学路にある大きなポスターは、毎日の私の楽しみだった。
「おはよう。蓮兄」
コーンを握り締めて、ポスターの中の蓮兄に挨拶。
今あなたは何をしていますか?
朝ごはんを食べているのかな。
まだベッドの中?
それとも、もうお仕事をしているのかな。

「いつか、コーンを返せたら・・・いいなあ・・・」

逢えないのはわかっているけど、もしもたった一度でも逢うことができたなら、コーンを返そう。
そしたら、蓮兄はもっともっと幸せになれるはずだから。

もう持つ資格のないコーンをぎゅっと強く握り締めた。





そして、言い渡された。

「ごめんね、キョーコちゃん。ウチも今経済的な余裕がなくて、東京のお宅に行ってくれないかしら」

これで4度目のその言葉。
九州は半年。
厄介者を見るような目で見られているのはわかってた。
子供一人増えるということは、とても大変なことだというのもわかってる。
「はい」
笑うのも泣くのももう疲れた。
どこかに行くのも、もう慣れた。

父と母には兄弟がいなかったから、親戚といっても本当に遠い親戚しか居なくて。
私の存在も知らない人たちばかりだった。
見ず知らずの他人の子供を快く受け入れる人なんていない。
世間の厳しさだって充分にわかっているつもりだ。

はやく大人になりたい。
自分の力で生きていけるようになりたい。
どうして私はまだ中学生なんだろう。
せめて高校生ならバイトだってできたのに。
高校になんて行かなくてもいいから、自分で稼ぐこともできるのに。
もう誰にも迷惑はかけたくない。
もう誰からも嫌なものを見るような目で見られたくない。


東京へ引っ越してきたのは中学3年生の春。
東京の親戚もやっぱり苦々しい顔をする。
私はまるでそこに居ないかのように振舞う。
それでも私は家事を一生懸命手伝った。
迷惑をかけないように気を使った。
それしかできなかった。

東京に出てきたら、九州にいるときよりも更に蓮兄の顔を見ることが多くなった。
テレビはほとんど見ることがないけれど、街中では蓮兄の顔がいっぱいだった。
声も低くなっていて、身長だってあの頃も高かったけど、もっともっと高くなっていた。

「かっこいいなあ・・・」
たくさんの女の人たちが蓮兄を褒め称える。
かっこいい、こんな彼氏が欲しい、結婚したい・・・。
うん。そうだよね。
蓮兄は優しくてかっこよくて、私の大好きなお兄ちゃんだもん。
今もそれは変わらない。

学校からの帰宅途中、駅構内の蓮兄のポスターを眺めていると、後ろから悲鳴にも似た声が聞こえた。
なんだろうと振り返ると、そこにはたくさんの女の人が居た。
その集団はなぜか動いていて、中心には頭2つ分ほど飛び出した男性がいた。

ドクン・・・・
大きく心臓が跳ねたのがわかった。
ドクン・・・・
痛いほど大きくなる自分の鼓動。
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・ドクン・ドクンドクンドクン
だんだん叩きつけるような胸の痛みは速さを増す。
まさか。
まさかまさかまさか。

でも、何度もポスターで見た蓮兄だった。
笑顔で周りの女性たちの間をすり抜けていく。
マネージャーさんらしき男の人と歩いていく姿。
それは私の知っている蓮兄ではなくて、敦賀蓮という芸能人だった。

蓮兄の姿が見えなくなって、こぼれたのは涙。
ただ立ち尽くすことしかできなかった。
なぜ自分が泣いているのかもわからなかった。

「ああ・・・・ほら・・・やっぱり・・・」

「蓮兄の・・・せいだよ・・・」

「私に・・・コーンを・・・渡したりするから・・・」

またこんなことを思ってしまう自分が嫌だった。
何度も、それは違うでしょう?って自分に言い聞かせた。
コーンが居てくれたから、私は生きていられたのに。
でもね?
もう、限界なの。

早く、早く大人になりたい。

この暗い世界から、私は早く逃げ出したかった。






暗い・・・今回も暗い・・・orz
次回は再会編です。
もうちっとだけお待ちください(土下座)
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